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徹底解説 障害に克つ!男性更年期 夜間多尿と水分補給のコツ 泌尿器科専門医「uMIST東京代官山」斎藤恵介院長に聞く

zakzak by夕刊フジ / 2024年4月26日 15時30分

uMIST東京代官山の斎藤恵介院長(夕刊フジ)

加齢とともに夜間、尿意で目が覚めやすくなる。年齢を感じさせる現象だが、実はこれにも男性ホルモンのテストステロンの低下が関わっている。

「夜間頻尿の原因のひとつに、抗利尿ホルモン(バソプレシン)の分泌量の減少があります。テストステロン値が低下すると、バソプレシンの働きも悪くなるのです」

こう話すのは、『頻尿・尿もれがみるみる改善する食べ方大全』(文響社)の著者で、「泌尿器・日帰り手術クリニック uMIST東京代官山―aging care plus―」(東京都渋谷区猿楽町)の斎藤恵介院長。順天堂大学医学部附属順天堂医院の元准教授(現・講師を兼務)で、夜間頻尿に悩む人を数多く救っている。日本抗加齢学会評議委員・日本メンズヘルス医学会のテストステロン治療認定医・サルコペニア指導士でもある。

「バソプレシンの働きの低下によって夜間多尿(夜間尿量の増加)になり、睡眠の質が低下すると、テストステロンの分泌も減ります。そんな悪循環に陥る可能性があるのです」

テストステロンは、熟睡しているときに分泌する仕組みがある。ところが、夜間頻尿で夜中に何度も目覚めてトイレに行くと、睡眠の質が低下し、テストステロンの分泌量は不十分となる。さらに、バソプレシンがうまく作用しない。腎臓での尿量の調節がうまくいかなくなり、さらに夜間多尿につながるのだ。

そして、夜間の頻尿に悩まされ続けると、その先に待ち受けるのが男性更年期障害だ。イライラ感や頭痛・めまい、全身倦怠感など、さまざまな心身の症状を引き起こす。

「夜間頻尿がなくなれば、テストステロン値は上がり、男性更年期障害の改善が見込めます。ただし、夜間頻尿は、前立腺肥大症による尿の勢いの悪化や残尿の増加、膀胱(ぼうこう)の筋肉が硬くなって尿をためることができないことにも原因があります。個々の原因を見極めたうえで、正しく対処することが重要です」

通常の健康診断には、排尿力の検診はなく、テストステロンやバソプレシン、膀胱の状態などの検査はしないため、夜間頻尿を放置している人も多い。頻尿もれっきとした病気だ。泌尿器科を受診し、自分の状態を知ることが健康回復への第一歩になる。

「一般的に、間違った時間での水分取り過ぎで夜間尿量が増え、頻尿の引き金になっているケースが目立ちます」

気温が上昇すると熱中症対策のためこまめな水分補給が欠かせないが、水分をとる時間と種類を気にするだけで夜間頻尿は改善するのだ。

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