[MOM2243]中央学院FW日野仁太(3年)_反転シュート、抜け出しから連発。復活のストライカーが3発
ゲキサカ / 2017年10月11日 8時12分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.9 選手権千葉県予選決勝T2回戦 東邦大東邦高 0-6 中央学院高 中央学院大つくし野G]
今シーズン、怪我に苦しんできたストライカーが選手権予選初戦で爆発した。中央学院高のFW日野仁太(3年)は県2部リーグのチームトップスコアラー。この日の前半は周囲と噛み合わず、「(交代もあるかと)焦りましたね」というが、後半だけで3得点1アシストの活躍を見せて「9番」の役割を果たしてみせた。
上手くプレーすることができなくても、「点取るのが仕事なので、過程でミスったとしても帳消しにできるくらい点が取れればと思っていた」という“点取り屋メンタリティー”の持ち主。2-0の後半10分、左SB福田望久斗(3年)の鮮やかな折り返しを受けると、ダイレクトで慌てて打つのではなく、ターンしながらマークを外して1点目となる右足シュートを決めた。
31分にもMF永井颯太(3年)のスルーパスから落ち着いて加点した日野はその後、1年生MF古山颯雅にゴールさせようとスイッチでのラストパス、そしてループでのラストパスを繰り出して狙い通りのアシスト。そして、42分には左中間で永井からパスを受けると、再びターンしながらの右足シュートでゴールを破り、ハットトリックを達成した。
反転しながら決めた2つのシュートが印象的だった。これについては「反転してシュートとか得意だと思います。昔、こぼれて来た時、左で打っていたんですけど、弾かれることが多かった。『打つフリしてターンしたらコースが空くよ』と教えてもらって打った感じですね」。自身の得点パターンの一つを表現してハットトリックに繋げた。
日野は浜田寛之監督が「帰ってきたのは大きい」と評する存在だ。今年はインターハイ予選前に腰を痛めて、同大会は欠場。その後も満足にプレーできない時期を過ごしてきた。病院には通わず、自己流で回復に努めたというが、それでも状態は徐々に向上。個人技からでも、コンビネーションからでもゴールを奪うことができることを示している。
得点センスを評価して中盤からFWへコンバートした指揮官が「点が取れる。頑張るし、自覚もある」と期待する日野は、選手権で「とにかく点取りたいですね」。復活してきたストライカーが、フィニッシャーとしての役割をしっかりと果たしてチームを初の全国へ導く。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2017
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