かつては浦和ファン、大宮JY谷口大晟主将「アカデミーから明るいニュースを…」とクラブ愛を語る
ゲキサカ / 2017年12月27日 6時40分
[12.26 高円宮杯全日本ユース(U-15)準決勝 大宮JY 0-3 FC東京U-15深川 味フィ西]
トップチームがJ2降格、ユースはプリンスリーグ降格。だからこそ、明るいニュースを届けたかった――。大宮アルディージャジュニアユースMF谷口大晟主将(3年)は試合後、「トップが勝てていないぶん、『自分たちが』という気持ちがあったんですが、それができなくて残念です」とクラブの苦境を思い、肩を落とした。
2013年以来、4年ぶりの決勝進出を懸けて準決勝に臨んだ大宮ジュニアユースは、同じ関東リーグ勢で「強いし、速いし、個人の力がある」というFC東京U-15深川と対戦。アンカーに入った主将の谷口を中心に、大宮アカデミーらしいポゼッションサッカーを展開したが、「警戒していた一瞬のスキを突かれて、そこで崩れてしまった」という悔しい敗戦となった。
今季は大宮にとって苦しいシーズンだった。トップチームは昨季の5位から一気に転落し、最下位でのJ2降格が決定。高円宮杯プレミアリーグEASTに参戦していたユースも、ライバルである浦和ユースに競り負け、プリンスリーグ関東への降格が決まった。そんな苦境のなか、ジュニアユースがクラブを背負って戦ったが、その挑戦はベスト4で終わった。
現在はオレンジのユニフォームに身を包み、キャプテンマークを巻いている谷口だが、かつては浦和レッズが好きだったという。しかし、応援したいチームとプレーしたいチームは違った。「自分はドリブルよりパスが好きで、ゴールよりアシストが好き。浦和はドリブルのイメージがあって、大宮はパスでゴールを狙うイメージがあったので、ずっと入りたかった」
そのような形で大宮への想いを募らせていた背番号10だったが、ジュニア時代にはセレクションで落選。地元の宮本サッカースポーツ少年団でプレーした後、ジュニアユースに再チャレンジして合格した。いまでは「自分のチームということもありますし、一番近くの存在。親しみがわいてきたし、憧れでもある」と愛するクラブとなったようだ。
卒業後はユースに進級する予定。関東地区で再スタートを切るシーズンを前に「自分たちが高1だとか関係なく、下から追い上げて、アカデミーからクラブのファン・サポーターに明るいニュースを届けたい」と意気込む。目標とする選手はMFトニ・クロース。「自分の武器はパスとロングボールなので、100%通せるようになりたい。3年後はトップチームに上がるだけじゃなくて、試合に出られる選手になりたい」と野望を口にした。
(取材・文 竹内達也)●高円宮杯第29回全日本ユース(U-15)選手権特集ページ
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