鹿島内定CB関川主将が5か月ぶりに復活!初戦突破の流経大柏はインハイ連覇、3冠へ「エグい」「ヤベえ」チームに:千葉
ゲキサカ / 2018年6月10日 5時50分
終始主導権を握り、慌てずに試合を進めていた流経大柏は後半半ば、「後半は蹴り合ってもしょうがないから、繋げと」説明する本田監督の指示でタッチ数の少ないパスでの攻撃にシフトチェンジ。サイドチェンジも増えてリズム良くボールが動くようになった流経大柏は18分、左クロスをファーサイドのFW北島直樹(3年)が頭で落とし、最後はMF岩崎千里(3年)が右足でゴールを破った。
千葉日大一は米島のロングスローや寺島の左足キックから前線のスピードなどを活かして1点を目指す。だが、24分にMF高橋祐大(3年)が放った右足シュートを関川にブロックされたほか、関川の圧倒的な高さの前にロングボールを跳ね返され、セカンドボールを回収されるなどチャンスの数を増やすことができない。
一方の流経大柏はゴール前に人数をかけ、身体を張ったシュートブロックを見せる千葉日大一からなかなか追加点を奪うことができなかったが、それでも後半アディショナルタイム3分、右サイドから4人、5人と絡んだ攻撃からダメ押しゴール。MF須永竜生(3年)のスルーパスをFW八木滉史が足裏で落とし、最後は切り返しでDFを外した熊澤が左足で決めた。
流経大柏の関川は復帰戦で79分間プレーし、「楽しかった」。セットプレーでの感覚はまだまだのようだが、守備時に見せる空中戦の圧倒的な強さは健在で、新たな試みとしてドリブルでボールを運ぶ部分、ミドルシュートにもチャレンジしていた。加えて流経大柏はこの日、「瞬間的に速い」(本田監督)という1年生MF三好麟大が公式戦デビューするなどチーム内競争でアピールした選手も出場。相手にほぼチャンスを作らせず、特に後半はサイドの局面をダイレクトのパスワークで崩したり、1タッチのラストパスから決定的なシュートへ持ち込んだりするなどチームとして噛み合った攻撃も見せて快勝した。
関川不在で不安視される中、プレミアリーグEAST開幕5試合をわずか2失点、無敗の2位につけるチームは自信をつけた。そして、“役者”の復帰。熊澤は「これでDFラインの不安もなくなったし、空中戦でも(関川)郁万がいるので跳ね返ってカウンターというのも増えるので安心です」と期待する。
目指すは周囲から「エグい」「ヤベえ」と言われるようなチームだ。流経大柏の各部活動単位での目標に関川は「3冠」と記入。インターハイ優勝、選手権準優勝、そしてプレミアリーグ昇格を果たした昨年超えを掲げた。関川は「榎さん(榎本コーチ)から、(プレミアリーグを含めた)3冠はどこもやっていない。『エグい』とか『コイツら、ヤバイ』という集団にならないとダメだ、と言われました。去年超えられるような成績を残せればいいと思います。きょうみたいな内容じゃ、普通ですね」。チームは好調だが、関川は去年に比べるとまだまだできていないことが多いと感じている。その関川と熊澤をはじめ、西尾、GK猪瀬康介(3年)ら経験ある選手たちが周囲に伝えながら、高い意識を持ってトレーニングに取り組み、「エグい」「ヤバい」チームに進化して目標を達成する。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校総体2018
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