今年のテーマは「競争」。夏の静岡王者・藤枝東は個々の力とパスワークの質高めて選手権へ
ゲキサカ / 2018年10月7日 7時42分
[10.6 高円宮杯プリンスリーグ東海第15節 静岡学園高 2-1 藤枝東高 時之栖裾野G]
藤枝東高は今夏のインターハイに11年ぶりとなる出場。神村学園高(鹿児島)との強豪対決を2-1で制したが、明秀日立高(茨城)の堅守をこじ開けることができずに0-0からのPK戦の末、2回戦敗退となった。
小林公平監督は「ボールを持てたし、ウチらしさは出せた」と振り返る。大会優秀選手に選出されたMF平尾拳士朗(3年)やエースストライカーのFW井上燎哉(3年)も全国で武器を発揮することができた。
ただし、守りを固めた相手からも得点する精度は課題。また、静岡学園高に1-2で逆転負けしたこの日の試合後、10番MF坂本康汰(2年)は、「正直、(静岡学園との)差を感じたのはあって、切り替えのところとか相手の方が圧倒的に速かった。中盤にさばける選手もいた。自分たちはまだまだ切り替えも遅いし、ワンタッチとかテンポよく動かせたところもあったんですけれども、前に行けないところもあったので改善しないといけない」とレベルアップする必要性を口にしていた。
静岡を代表する名門校は選手権予選でライバルを上回って全国の舞台に立たなければならない。その藤枝東の、今年のテーマは「競争」だ。小林監督は県Aリーグ(1部リーグ)で結果を残した選手を積極的に登用。静岡学園戦では「Aリーグで結果を出した」(小林監督)という長身CB花崎光(2年)や左SB鈴木登偉(1年)が先発し、高さやボールを繋ぐ部分など良さも出していた。
そして、昨年エース級の活躍を見せながら、今年は怪我もあってなかなかコンディションが上がらず、インターハイも登録外だった元U-15日本代表候補MF田村祐二朗(3年)が復調。この日は大学受験のために不在だったが、小林監督も「チームを引っ張ってくれている」と期待するレフティーや新戦力を含めた「競争」で力を高めて激戦区・静岡を突破する。
チームの生命線でもある10番、坂本は特長のキックに加えて前への推進力や1タッチの精度も向上。「全国で勝てるという基準を練習から作って全国で勝っていきたい。(個人的には)今の課題は静学みたいな相手では守備が軽くなったりするし、点が取れなかったりするのでシュートの精度と対人の強さをもっと磨いていきたい」と誓った。3年ぶりの選手権へ。坂本を中心とした“藤枝東らしい”パススタイルを静岡、全国の強豪相手に発揮し、目標の日本一へ近づく。
(取材・文 吉田太郎)●【特設】高校選手権2018
●2018高円宮杯プリンスリーグ特集
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