[関東Rookie League]Aリーグで戦う公立校・前橋商。敗戦も昨年2位に食い下がり、MF塩ノ谷颯太が意地のゴール

後半45分、前橋商高MF塩ノ谷颯太が意地のゴール

[4.24 関東Rookie LeagueAリーグ第2節 日大藤沢高 4-1 前橋商高 時之栖うさぎ島G]

　22年、関東Rookie LeagueAリーグで戦う公立校は、市立船橋高と前橋商高の2校だけ。前橋商は開幕戦で前回2位の日大藤沢高に敗れたが、我慢強い守備で試合終盤まで食い下がり、前商スタイルのボールを大事にしながら攻め続けて1点をもぎ取った。

　後半45分、交代出場MF品川智陽が左サイドからクロス。これを「1点取っておきたかった。ゴール前にボールが転がってきたのであとは決めるだけでした」というMF塩ノ谷颯太が左足ダイレクトでゴールへ流し込んだ。

　前橋FC出身で献身的な守備や万能性を特長とする塩ノ谷はこの日、MF萩原陽向とともにビルドアップの中心に。「前半の最初は回せなかったんですけれども、後半になってから相手をよく見て回せていたと思います」と振り返る。また、指揮を執った笠原恵太監督が「感覚を持っている」と評したFW井上泰が前線で健闘。得意とするボールを受けてキープする動きやヘディングで味方にパスを繋ごうとしていた。

　ザスパクサツ群馬U-15出身の井上は前橋商へ進学した理由について、「最近選手権に出て、テレビで見ていて格好良いなと思っていて、自分もそこでプレーしたいと思い、前商を選びました」という。そして、「もっと自分のストロングポイントを伸ばして、自分の弱みを練習して強くして、試合で活躍できるようにしたい」と意気込んだ。

　塩ノ谷は前橋商での目標について、「(ルーキーリーグで)前商は去年とか1勝もできなかったんですけれども、残留できるように頑張りたい。(3年間の目標は、前橋)育英とか桐一(桐生一)に勝って全国大会に出場したいです」とコメント。また井上は「1年のルーキーリーグで残留してそこから積み上げて行って、3年生で選手権に出れたらいい」と力を込めた。他の強豪校と異なり、Jクラブアカデミー出身や強豪チームの主力だった選手はわずか。伝統校のトレーニングと個々の努力で戦う術を身に着け、ライバル校に追いつき、追い越す。
前橋商高のFW井上泰は前線で健闘
(取材・文　吉田太郎)▼関連リンク
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