攻守にダイナミックな大型ボランチの進化。大津MF兼松将が「前を向くこと」の重要性を再確認したプロの練習参加
ゲキサカ / 2024年3月14日 17時45分
[3.13 サニックス杯予選リーグ 近江高 2-3 大津高 グローバルアリーナ]
少しずつ自分にできることの範囲が増えてきていることは実感している。それゆえに欲張りたい。求められている役割を全うするのはもちろん、それを超えていくだけの力を身に付けるため、とにかく攻守にチャレンジし続けることで、絶対的な選手になってやる。
「去年は守備で結構目立っていたのかなと思うんですけど、個人としてはゴールを獲る回数を増やしていきたいですし、守備も攻撃もどっちもできるような選手を目指していきたいです」。
184センチの体躯を誇る、スケール感あふれた大津高(熊本)の大型ボランチ。MF兼松将(2年= F.C.Volaest Miyazaki出身)は貪欲にチームと個人の結果を追い求めていく。
それは圧巻の一撃だった。『サニックス杯国際ユースサッカー大会2024(福岡)』の初戦。高校選手権で旋風を巻き起こした近江高(滋賀)と対峙した大津は、立ち上がりから攻勢を強めていく中で、前半25分にセットプレーのチャンスを得ると、右から10番のMF嶋本悠大(2年)が蹴り込んだCKに、長身の6番が飛び込んでいく。
「セットプレーはチームの武器ですし、その前に2本ぐらいコーナーのチャンスがあったんですけど、全然決められなかったこともあって、『ここは自分が流れを変えてやろう!』と思って、突っ込んだら良いボールが来たので、あとは自分の高さを生かして決めるだけでした」。高い打点のヘディングで兼松が合わせたボールは、鮮やかにゴールネットを揺らす。
チームを率いる山城朋大監督も「去年のセットプレーはほぼほぼ碇(明日麻)と兼松がゴールを挙げていましたからね」と言及する“得意の空中戦”を制しての1点。「感覚的には高さも大事なんですけど、どっちかと言うと『自分に付いているマークの相手には絶対に負けない』という強さと気持ちは意識しています」という言葉も頼もしい。
31分には“地上戦”で魅せる。左サイドを運んだサイドバックのDF大神優斗(2年)が中央へ折り返すと、兼松はダイレクトでスルーパス。抜け出した嶋本がGKとの1対1を制し、チームは華麗に追加点を叩き出す。
「自分がトラップしてしまうとテンポが上がらないですし、大神からボールが来る前に、チラッと前を見たら悠大が前に行くアクションをしていたので、そこに通しました」。さらっと振り返ったものの、難易度の高いアシストに攻撃センスも滲む。試合は3-2で勝利。兼松の1ゴール1アシストの活躍が、チームの勝利を力強く手繰り寄せた。
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