関心高まる「美容医療」~トラブルから身を守る(1)美容後遺症外来
日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年4月2日 9時26分
近年、美容整形を公表する芸能人が増えたり、さまざまな媒体で大々的な広告が展開されるなど、身近になりつつある「美容医療」。ただ、軽い気持ちで受けた施術が思わぬトラブルを起こし、治療が必要になるケースも少なくないという。日本医科大学付属病院美容外科・美容後遺症外来で診療を行う朝日林太郎氏に聞いた。
美容整形は、自身のコンプレックス解消や、さらなる美の追求を目的に行う医療行為だ。現在、世界的にも美容整形ブームが到来しているといわれ、それとなく施術を受けている人もいるのではないか。そんな中、美容後遺症外来には、美容医療による合併症やトラブルで受診する患者が増加しているという。
「私が美容後遺症外来に携わり始めた2020年は、1日の初診の患者数は5人前後だったのに対し、現在は約20人まで増えています。近年の美容整形ブームにより街なかには美容クリニックが立ち並ぶようになりましたが、中には経験の少ない医師も一定数います。そのためトラブルが生じても対応できないと治療を断られ、ご自身で後遺症外来を探して受診されています。患者さんの年代も10~90代と幅広く、男性の方も見受けられます」
厚労省の調査によると、02年時点で美容外科を標榜するクリニックは全国で604施設だったのに対し、20年には1404施設まで増加している。そのため、症例画像だけを参考にクリニックを選び、執刀医の経験年数や実績を知らないまま施術を受けている人も多いと朝日氏は指摘する。また、最近ではSNS上でも安価な施術を強調した広告があふれ、「安いから、とりあえず行ってみよう」と軽い気持ちで美容外科に足を運ぶ人も少なくない。
「施術費用の安さは、病院選びを行う際の魅力のひとつになりますが、美容医療は全て自由診療なので、カウンセリング時に治療が追加され料金が加算されやすい。自分の希望に合った治療であれば施術を追加しても構いませんが、勧められるがまま全て受けてしまえば本来必要のない治療を受けてしまうことになったり、それによるトラブルやリスクの可能性も高まることになります。その場で即断せず、クリニックや医師をじっくり比較検討することが大切です」
次回から多く見られるトラブルを紹介していく。(つづく)
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