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関心高まる「美容医療」~トラブルから身を守る(4)クマ取り治療は価格に惑わされない

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年4月5日 9時26分

 実年齢よりも老けて見える。疲れている印象を与える──。“見た目年齢”を大きく左右する目の下のクマで悩んでいる人も多いのではないか。これまでクマ取りといえば下まつげに沿って皮膚を切開し行う方法が主流だったが、近年、主流になりつつあるのが「切らないクマ取り治療」だ。日本医科大学付属病院美容外科・美容後遺症外来の朝日林太郎氏に聞いた。

 切らないクマ治療にもいくつか種類がある。クマの原因になっている眼窩脂肪を、膨らんでいる下の部分へ移動して下瞼の凹凸を改善する「裏ハムラ法」や、余分な脂肪を取り除く「経結膜脱脂法」などである。

「どちらも下瞼の裏側を切開するので従来法と比較して傷口が目立たないメリットがあり、多くの患者さんが施術を受けています。ただ、まれではありますが、経結膜脱脂法で脂肪を取り過ぎてしまうと、大きくへこみが生じてしまったり、下瞼が外反して日頃から常に“あっかんべー”の状態になったり、逆に内反して逆さまつげの状態を起こすリスクがあります」

 ある32歳の女性は、20代の頃から目の下のクマに悩み、約1年前に都内の美容クリニックで経結膜脱脂法を受けた。ただ、術中に左下瞼の皮膚が損傷したため、傷の部分を縫い縮めて手術は終了。術後3カ月に縫い目の部分が硬くなって、瞼が閉じづらいと美容後遺症外来を受診。診察で瞼が外側にめくれ、目の結膜が露出する「眼瞼外反」を起こしていると分かり、右下瞼から皮膚移植を行った。

「美容医療に限った話ではありませんが、ゼロリスクの治療はありません。今やX(旧ツイッター)やインスタグラム上では美容整形に関する広告や症例写真がたくさん投稿されていますが、価格や症例写真に惑わされず、ご自身が受けたい治療の経験が豊富な医師なのかしっかりと確認する必要があります。美容外科は形成外科の分野に含まれるので、形成外科の専門医資格を持つ医師は比較的信頼度が高いと言えるでしょう」

 万が一、美容医療を受けた後にトラブルが生じたら執刀医に相談し、対応が難しい場合は治療内容を記載した診療情報提供書を作成してもらい、美容後遺症外来など対応可能な病院を受診することだ。 (おわり)

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