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4月に入りなんだか調子が悪い…「春バテ」を解消するなら自律神経をしっかり休ませる

日刊ゲンダイ ヘルスケア / 2024年4月5日 9時26分

 4月に入り、新生活が始まったという人も多いだろう。しかし春は、知らず知らずのうちに疲労やストレスが蓄積して心身にさまざまな不調を来す「春バテ」に見舞われる危険性がある。「東京疲労・睡眠クリニック」院長の梶本修身氏に対策法を聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 キリンホールディングスが全国の30~60代の男女1000人を対象に実施した「体調管理に関する調査」によると、44.8%が「春の季節の変わり目になんとなく不調を感じている」と回答。そのうち74.1%は「他の時期と比べて健康管理が難しい」と感じていることがわかった。やはり、春バテに悩んでいる人は多い。

 春バテは、疲れやすい、体がだるい、食欲が落ちる、熟睡できず昼間に眠くなる、肩がこる、やる気が出ない、気分の落ち込みが激しい……といった不調が心身に表れる。

 その原因として「寒暖差」が大きく影響している。

「ヒトには生命を維持するために体の状態や機能を一定に保とうとする仕組みがあります。そうした体温、血圧、呼吸、心拍、消化吸収、睡眠、摂食など、恒常性を維持するためのさまざまな働きはすべて自律神経によってコントロールされています。春は、日によっても一日の中でも寒暖差や気圧差が大きい季節なので、体温を一定に保つために自律神経がフル回転を強いられ負担が増大するのです。今年の春は昼と夜で10度以上の気温差がある日も多く、なおさらです」

 脳にある自律神経の中枢に負担がかかると、それ以上酷使しないように脳は「疲労感」を自覚させようとする。そのため、自律神経に大きな負担がかかる春は不調を招きやすくなるのだ。

■ホッとできる場所を見つける

 春に自律神経が酷使される要因はほかにもある。

 日本では4月が新年度に当たり、生活環境が大きく変わるケースが多い。学生なら入学や進級、社会人なら入社や転勤、部署異動があり、それらに伴った引っ越しなどで生活パターンや人間関係が激変し、緊張やストレスを強いられる。

「自律神経は活動時や昼間に活発になる交感神経と、安静時や夜に活発になる副交感神経の2つの神経系統で成り立っていて、緊張を感じると交感神経が際立って優位になります。4月に環境が大きく変化して、知らず知らずのうちに緊張している生活が続くと、交感神経優位の“緊張モード”に入りっぱなしになり、良質な睡眠を取れなくなります。すると、自律神経が疲弊して春バテを招きます」

 4月に春バテを放置したまま自律神経に疲労が蓄積していくと、いわゆる“五月病”につながり、心身の不調は深刻になっていく。しっかり対策を講じたい。

「自律神経をしっかり休ませて疲労を解消するには良質な睡眠が重要で、夜にしっかり眠るためには緊張が続く環境の改善が大切になります。自分が『心地よい』と感じる環境をつくることを心がけるのです。たとえば、社内なら階段の踊り場、社外なら自分を知っている人が来ないカフェなど自分ひとりだけのホッと一息つける場所を見つけ、タイミングを見てその場所に足を運びます。自律神経が交感神経から副交感神経に切り替わり“リラックスモード”に入るまでには最低5分かかるので、5分から10分はその場で過ごすことが大切です」

 昼間に過度の緊張が長く続くような生活パターンを改善すれば、夜になっても交感神経が優位なままではなくなり、きちんと眠れるようになる。

 自律神経が休めるようになると、春バテも解消される。さっそく、心地よい環境づくりを始めたい。

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