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HSBC投信-インド債券市場:投資チャンスと留意点・運用担当者への単独インタビュー 2.

Global News Asia / 2018年9月20日 8時15分

インドのイメージ

 2018年9月19日、HSBC投信は、「インド債券市場:投資チャンスと留意点・運用担当者への単独インタビュー」と題するレポートを伝えた。インタビューに登場するのは、ゴードン・ロドリゲス アジア債券運用チーム 金利・為替戦略責任者。

 インドでは、2018年初以来、債券利回りが上昇し、通貨が下落している。これは他の新興国市場にも共通するものだが、インドでは経済ファンダメンタルズが過去数年にわたり著しく改善し、他の多くの新興国市場を凌駕している。今後は通貨の安定が見込まれることや、投資適格級の債券市場としては高い利回りを確保できることから、インド債券市場に投資機会が到来していると考える。

 本レポートでは、当社のアジア債券運用責任者のゴードン・ロドリゲスが、今後のインドの債券市場の見通しや留意点について述べる。

 インド債券の中期的な見通しは?

 インド経済のファンダメンタルズおよびインド市場は健全であると当社は見ている。国債と社債の信用の質は経済が発展するに伴い、長期的に改善を続けると予想される。教育水準の高い若い人口を豊富に有するインドが大きな可能性を秘めた国であることは誰もが認めるところであり、その可能性は適切な政策と経済の一段の開放によって現実となるだろう。

 インドが過去数年にわたり国家体制を劇的に改善してきたことも忘れてはならない。インドでは、強い独立性を有する中央銀行がインフレ目標政策を掲げ、金融政策を運営している。モディ政権によって着手された改革の多くは恒久的なものだが、その恩恵を数年後から享受できよう。物品サービス税(GST)の導入によってインドに初めて単一市場が誕生し、安定的な民主主義の下でのデジタル化政策や住宅購入者の保護政策によって市民の権利は一段と向上してきた。

 2013年から2014年にかけてインド債券市場が米ドルベースで大幅に下落したことも指摘しておきたい。債券市場はその後回復し、国債は米ドルベースで14.3%のリターンを上げている。平均回帰性の観点からも、投資の好機をとらえることが可能であろう。

 インドは世界的な貿易戦争の影響を受けやすいのか?

 米国が鉄鋼とアルミニウムの輸入に課した追加関税がインドの輸出に与える金額的な影響は2億4,000万米ドル程度にとどまるため、直接的打撃は非常に限定的である。しかし、世界貿易が減速する懸念により投資家心理が損なわれていることは間違いなく、実際に一部の新興国資産が売られている。当社は米国と他の国々との貿易摩擦は最終的には良い方向へと解決されると見ているが、その時期を予想するのは容易でなく、現在は各国の国内政治が複雑に絡みあう中で膠着状態に陥っている。

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