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平成19年の年賀状 「『我が師 石原慎太郎』、日米半導体戦争、そして失われた30年」・「三回の欠礼、M&Aとコーポレート・ガバナンス、そして人生と仕事」

Japan In-depth / 2023年7月12日 18時0分

私は、牧本さんの本により、やはり失われた30年の源はプラザ合意、そして半導体協定、さらには敗戦にあるなと思い定めた。


考えてみれば、私が北越と王子製紙の買収戦に関わったのも、失われた30年の一コマである。友人の記者の云ったことは、その30年が長引くという警告だったということだろう。


現に、今の私は敵対的買収を同意のない買収と言い換えようという経産省の方針に同調している。最近の海外ファンドによる創業ファミリーの追い出し事件は、私のコーポレート・ガバナンス論に沿っていると考えている。


私は、去年の9月に私が出した『日本の生き残る道』(幻冬舎刊)について、畏友の元財務次官の丹呉泰健氏のくれた感想、「君の云うとおりだ。日本復活のためには①政治に頼ってはダメ、②コーポレート・ガバナンスしかない、③場合によっては海外の力を借りなくてはならない。」という考えにピッタリと一致した動きをしている。もちろん、日本は復活できると信じているからである。この日本を子ども、孫の世代に遺すに足る国にするのは、我々団塊の世代の責任だと思い詰めているからでもある。


それは「仕事」だろうか?


それこそ仕事だろう。この年の年賀状に記したとおりの、「自ら定義する」ところの仕事であるに違いない。


と言いながらも、いや少し待て、という声が心のなかに聞こえる。都合が良過ぎる気がするのである。自分でやりたいことをやりたいようにしているだけではないか、それを「仕事」などと呼んでいいのか、という声である。


弁解したくなる。


少なくとも、私は金を求めてこの仕事に携わろうとしているのではない。私利私欲はない。


ところで、ジャパン・フォワードというネット発信媒体をご存じだろうか。


フジサンケイグループが主催し、日本発の対外情報を目指して2017年に発足し、つい最近6周年を祝ったばかりである。中心人物は、大田英昭元フジ・メディア・ホールディングス社長である。私はアフラックの創業者である大竹美喜氏を中心とした勉強会でともに学ぶ仲である。


日本の外国向け情報といえばNHK、朝日新聞、そして共同通信といった観があったところへ、なんと発足間もないジャパンフォワードが急速な発展を遂げ、今ではNHKに次ぐ注目を浴びているのだという。


その祝賀の式で、私は乾杯の音頭をさせていただく栄誉を頂戴した。小池東京都知事、斎藤健法務大臣など著名の方々のご列席の場でのことである。


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