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TBSの元人気アナ、幼い頃から否定されてきた母の“本音”を聞いて「本当に良かった」と思った理由

女子SPA! / 2024年3月16日 8時46分

久保田:もちろん特別養子縁組の制度について知ってもらいたいという思いからはじまりました。でも面白い発見がありまして、映画を制作するというのは、自分の生活を俯瞰してみることになったんですね。そのことから、自分は人との関係性によって今の自分がつくられていて、自分も人に影響を与えているんだなと思いました。

映画の中でいうと、それは娘との関係性、夫との関係性、私を育ててくれた家族との関係性です。たとえばあの父母だからこそ、わたしのいまの性格があるのだなと思うし、自分が娘に何かを問いかけることも、おそらくひとつひとつが娘のあり様に影響を与えていくんだろうなって思うんですよね。

であれば、お互いにとっていい関係性でいるにはどうしたらいいのかも描きたいと思いました。私はそのためには、対話をすることが大切だと感じています。映画の中でも、父、母、夫、娘と、しっかり話すことを意識して描きました。身近な家族だからこそ、意識して話してみてほしい。勝手に思い込んでしまったり、誤解もをしたままにしてほしくない。自戒も込めて、対話の大切さを伝えたいと思いました。

◆両親との対話は「エネルギーが必要だった」

――このドキュメンタリー映画の中でご両親に会いに行くくだりがありましたが、もしかしたら当初の構想としてはなかったものなのでしょうか?

久保田:父母と話をしたいなとは常々思っていて、数年前から撮影をしていました。これも映画のためでなく、個人的に記録に残したかったからです。はじめは、父も母も嫌がるかなと思ったんですが、レンズを向けながら問いかけていくと、まあ、話す、話す、言葉があふれ出してびっくりしました。カメラやマイクには不思議な力があるのかもしれません。そして、もしかしたら、話を聞いてほしいけど、私が聞こうとしていなかったということもあるのかもしれないとも思いました。

おそらく普通にご飯を食べながらの日常会話ではなかなか深い話をすることも難しいですよね。よかったら皆さんにも、しっかり話を聞くという改まった機会をつくってみてほしいなと思います。

――そのお母さんとの本音の対話のシーンがとても印象的でした。幼い頃から積もり積もった想いもあるなか、あの場に座るまでにかなり覚悟していかれたのではないかと想像しましたが、その点はいかがでしょうか?

久保田:そうですね。撮ろう撮ろうと思って何度か広島の実家には行っていたのですが、実際には「じゃあ今から撮ろう」とはなかなか言い出せないでいました。

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