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RIZIN榊原信行代表とは何者か 「ファンは私に卵を投げて欲しい」「将来、朝倉未来とはプロデューサーとして対峙する」

TABLO / 2023年4月12日 12時0分

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発表後、即チケット完売の4.29大会。

来たる4月29日に開催される「FEDELTA presents RIZIN LANDMARK5 in YOYOGI(以下、 RIZIN LANDMARK 5)」がファンの間で盛り上がっている。格闘技ファンとしては、かつてのPRIDE・K-1時代のような「熱狂」が訪れるのではないかーーそんな思いを抱いているだろう。

2015年から始まった国内総合格闘技の頂点「RIZIN」。2017年に堀口恭司の参戦。2018年には朝倉未来・海などの登場。2022年には何と言っても世紀の日本人対決「THE MATCH 2022(以下、THE MATCH)」那須川天心VS武尊の実現。コロナが明けて、ようやく海外選手が日本に来日して、世界との闘いが「ベラトール対抗戦」で見ることが出来た。ツイッターのトレンドでは大会が開かれる度に「RIZIN」関連の単語が並ぶ。

かつてPRIDE・K-1時代には「無党派層」にまで届いていた格闘技熱。その時代にまで取り戻してきているのだろうか。「物言うプロデューサー」榊原信行CEOに国内格闘技の現状と将来像を聞いてみた。

 

●格闘技やプロレスが通らなければならない「世間との戦い」

榊原信行代表(以下・榊原代表) 去年は『THE MATCH』をプロデュースしました。プロレスも含めてキックボクシング、総合格闘技、あらゆるジャンルのリングスポーツにおける頂点のようなイベントだったと思うんですよ。そこでピークアウトして、少し落ち込む部分もあるのかなという気はしていますけどね。

――WBCで日本が優勝しました。僕は、今後の格闘技の位置づけって公共性、公益性を野球やサッカーぐらいまで高めてもいいのかなと思っているんですけど。

榊原代表 オリンピック競技に紐づいたメジャースポーツ以上に社会的な影響力とか求心力は格闘技のコンテンツにはあるというのは、実感としては持っています。ただ世の中での評価は低いかな(苦笑)。WBCとかワールドカップになっちゃうと、そこには太刀打ちできない。でも、日本のプロ野球熱とは遜色ないし、それ以上の部分も格闘技コンテンツにはあるんじゃないかなと思っているんだよね。

――僕は最近、あらためてPRIDEを観ているんですけど、格闘技をまったく知らない人が大晦日に選手の名前を叫んでいたのを覚えているんですよ。何が言いたいかというと、プロレスで言えばアントニオ猪木さんもジャイアント馬場さんも「世間との戦い」があったと思うんですよね。プロレスに対する偏見の払拭。格闘技も一般的には「ちょっと黒いんじゃないか」みたいなイメージを持たれているところもありますけど、そのイメージの払拭というのはお考えになってますか?

榊原代表 人が持っているイメージを変えるのは本当に難しいですからね。まぁこればかりは、コツコツ実績を積み上げていくしかないでしょう。

――僕も「色々な方面の人々」を取材していて十分承知しています。が、少しでも和らげた方が良いのにと思っています。

榊原代表 ですね。より健全で社会的にも評価されるようなアクションを起こす必要はあるでしょう。アメリカでは社会的な地位も他のメジャースポーツと変わらないような立ち位置を、手に入れている。そこはわれわれRIZINを運営するドリームファクトリーワールドワイドという会社としての信用度とか透明性については、コンプライアンスに気をつけて会社経営をしています。

――僕らとしても当然、世間の偏見を押しのけて、格闘技というものをどんどん盛り上げていきたいし広げていって頂きたいと思っていますし。

榊原代表 でも、PRIDEの頃の熱気に近いものは2022年にニアイコールのところまであると感じていますよ。大晦日の大会なんかはまさに皮膚感覚でそういう感じはしました。

――それと今までは、コロナで外国人選手が来られなかったところが来られるようになった。なので「ベラトール対抗戦」では「海外強豪選手を日本人選手が迎え撃つ」という格闘技の興行の原点を見ました。

榊原代表 コロナ前と同じように、コンテンツも制約なく作れるところに戻ってきています。RIZINとしては最初から日本発世界に通用するコンテンツを、もう一度作り出したいというのが一つの大きなテーマでもあります。

――是非、それはやっていただきたいです。と言うと他のスポーツの国際イベントから影響を受けたりはされている?

榊原代表 影響を受けていますよ。数年に1回で格闘技、MMAの世界のナンバーワンを決めるものができるといいですけどね。これは2015年の立ち上げのときから言っているんです。世界中に乱立しているプロモーションに横の行き来はないんですが、ボクシングだと井上尚弥選手みたいにWBC、WBA、WBO、IBFとかタイトルを複数持っていた。今後の総合格闘技界にそういうアクションが起きるように僕らが呼びかけたいですよね。

堀口恭司(選手)がRIZINとベラトール両団体のチャンピオンになっていた。これは画期的なことです。その先には「UFC・ベラトール・RIZINのベルトも堀口が持っている」というような世界観を作り上げたいと思っています。


――見ているこちら側も夢があります。

榊原代表 そういうことを誰かが声高に叫ばないと。UFCは世界で唯一無二の総合格闘技の団体になればいいと思っている。だから「UFCの王者がすべて」という考えだと思います。UFCのダナ(・ホワイト。UFC代表)なんかと過去を振り返ってお互いに話すと、彼らはUFCとPRIDEしか認めていないんですよ。

―ーえ。そうなんですか?

榊原代表 このふたつのコンテンツしか過去も現在も成立してない。だから「PRIDE無きあとはUFCがすべてだ」と。他からの選手たちはサテライトみたいなもんなんだと。

――けっこう閉鎖的なんですね。

榊原代表 閉鎖的だしエゴイストな人たちなので「世界的に業界全体でみんなが手を携えて」なんて気はないんですよ(苦笑)。そのコンテンツに熱があって、そこの売上で大会の収支が合わなければ基本、続かないわけじゃないですか。UFCなんかは年商がいま1000億円ぐらいあるのかな。毎年何百億円かの利益が残るようなスキームを自力で作れているわけですよ。

ーーRIZINはどうですか?

榊原代表 RIZINは各大会での利益があって、経費を払ってもちゃんと経営として回っています。新しいファンの人たちを作り出せているし、年商も昨年で、『THE MATCH』を除いても80億円ぐらいまでいったんですね。PRIDE全盛期が100億円ちょっとだったんですよ。

―ー数字で見ればPRIDE時代に近づいているんですね。

榊原代表 そこに肉薄するぐらいには経済効果は上がってきています。

 

●BreakingDownをどう捉えているのか

――ネットとか見てると、自分の肌感なんですけど、いわゆる格オタというか本格的に格闘技が好きな人と、BreakingDownみたいなところから入った人もいて、ファン同士でぶつかり合ったりの論争がけっこう面白いんですよ。

榊原代表 うん、面白いね(笑)。

――そういうファンの方たちの声はどう見ていらっしゃいます?

榊原代表 僕からするとBreakingDownはRIZINがあるから成立しているんですよ。結局「RIZINごっこ」「格闘技ごっこ」じゃないですか。みんなRIZINに出場するファイターの様になりたい。でも、RIZINのファイターになるには朝倉未来みたいに精進してトップアスリートにならないと上がれない。でも1分だったら真似ごとができる。そういう人たちがチャレンジして、トラッシュトークを真似たりしているじゃないですか。BreakingDownの選手が一足飛びにRIZINに出てきて、いきなりRIZINの選手と戦っても「大人と子供」になってしまうでしょうし。でも誤解しないで欲しいんですが、私はBreakingDownというものに対しては全然否定的ではないですよ。

――選手のなかでも反発する選手とスルーする選手がいて、あるRIZIN常連選手がYouTubeで「(BreakingDownは)帰れよって言いたいです」って言っていました。

榊原代表 それはある種のジェラシーですよ。僕はそう思います。自分たちはこんなにしんどい思いをして、こんなに激しく人生を捧げている反対側で、真似ごとって言うとBreakingDownに出てる人たちに怒られちゃうかもしれないけど、格闘家としての評価とは、また違う意味のものを持ち込んで話題になっている。

――僕の知り合いに元某団体のチャンピオンがいて、彼は何も言及しないので聞いたら「やっかみって言われるから触れない」って言っていました。ジレンマはあるでしょうね。

榊原代表 ありますよね。人気をこの数年で作り出してきていることのひとつの表現であり、裾野が広がったことで生まれたのがBreakingDownなんで。でもそれも私から言わせれば、RIZINみたいなもんですよ(笑)。

――そうですか(笑)。

榊原代表 そう。だからBreakingDownに参加しても、その先に本物でしか生まれない感動とか興奮とかスペクタクルな世界というのはBreakingDownのなかでは生まれない。本物を観たくなる最初の入口がBreakingDownでもいいと思う。そういう意味で僕らはそこに媚びることなく、その存在を認めたうえで本物として輝き続けるための努力をするっていうことだと思います。

 

総合格闘家平本蓮選手の矜持 「朝倉未来選手」「ブレイキングダウン」について | TABLO https://tablo.jp/archives/45665

 

――大人の見方ですね。

榊原代表 ただPPVを購入する世代はわりと冷たい目で見ている。海外だと例えばローガン・ポールとかジェイク・ポールっていうYouTuberの試合っていうのは若年層は観るけど、PPVの購買に優良な年代層、30代とか40代の人たちは観ていないって言っていましたね。

――僕はWOWOWでローガン・ポールの試合を課金しているので観ましたけど、もう観たくないと思いましたね。例えば桜庭vsホイス戦みたいな「本物の闘い」を観ちゃうと「全然感情移入できないんだけど」ってなっちゃう人はいると思うんですよ。

榊原代表 僕らは守備範囲をなるべく広くしたいんですよ。ただやっぱり見せたいものは「本物」なのでそこはブレずにいく。でもトップアスリート同士の試合が、常に面白いかというと、まあまあそうじゃないケースもある(笑)。素人の1分のケンカのほうが面白かったりする。ここのジレンマがあるんですよね。

――それを考えると難しいですね。

 

●「アントニオ猪木さんから学んだこと」とは

榊原代表 だから完全に競技化したRIZINだと、衰退すると思っているんです。どこかでヤマっ気があるべき。……実は最近みんなにすごく誉められるんですよ(笑)。でもみんなから「ありがとう」って言われ続けるのは良くないと思うんです。

――良い事じゃないですか(笑)。

榊原代表 どこかで「榊原ふざけんな!」みたいな熱もないと(笑)。

――ああ、なるほど。芸能界の取材で聞いたのですがプロデューサーが責められるとタレントが伸びていくパターンがあるそうです。「こんなにひどい目に遭ってるタレントを応援しよう!」みたいな感じで。

榊原代表 近いと思います。僕が選手に無茶振りをして「榊原ふざけてんのか!」って。今年はいつになく早くカード発表ができているので、そこも褒められましたし(笑)。

――良いと思いますけど(笑)。

榊原代表 最初の頃は斎藤裕(RIZINフェザー級初代王者)に厳しいことを言って斎藤ファンを怒らせたりしましたけど、でもそれが斎藤という選手の存在感を際立たせて、ファンの熱に繋がった。もちろん反対側に朝倉未来という男がいたからなんですけど、「榊原は朝倉未来のことばっかり考えている。だから俺たちは斎藤を応援するぞ」みたいなことだと思います。

――ますます芸能界やアイドルの仕組みと似ている気がしました。

榊原代表 似ていると思いますよ。僕が常に言うのは「ファンに媚びちゃダメだ」なんです。ファンの意見に耳を傾けることは必要ですが、媚びてはダメ。自分たちがここまで積み上げてきた経験とか実績とかこんな世界観でものを作っていきたいっていうことを貫いていかないと。そこにファンのなかでいろんなハレーションが起きるのは仕方ないと開き直るしかないですし。

――本当に嫌だったら試合自体、見ませんもんね。

榊原代表 そう。だからアンチをもっとたくさん作って「榊原ふざけんな!」って会場で卵ぶつけられたら最高だよね(笑)。

――それは逆に「熱狂」という現象になり、ブームになりますよ。政治の取材で思っていた事なんですが、例えば政権交代って「熱狂」から生まれていますよ。

榊原代表 だから岸田総理はダメなんです。僕はドナルド・トランプになりたいんです(笑)。

――ト、トランプ?!(笑)

榊原代表 日本の政治がダメなのは、菅(前総理)さんもそうだけど岸田さんもそれがないじゃないですか。トランプぐらい無茶したいですね。

――そう考えると、芸能とも政治とも似てますね。

榊原代表 そういうことですね。だけど(アントニオ)猪木さんもそういう人だったじゃないですか。

――猪木さんて皆の憧れでしたけど、側近は結構な目に遭ってますよね。

榊原代表 若い選手たちはアントニオ猪木に裏切られ、ひどい目に遭わされて、何クソと思って。髙田(延彦)さんもそうでしょうしあまりにもエネルギーが巨大なので、近づき過ぎると火傷してしまう。でもその放熱って、プロレスというジャンルに閉じこもっているんじゃなくて、世間に届かせようとしていたからこそ生まれたんだと思うんです。世間とどう対峙するかというのを常に考えている人でしたから。「榊原君。選挙運動とプロモーション活動は一緒なんだよ。つまり騒ぎを起こすんだ」と。

――やっぱり興行と政権交代は似ていますね。だからこそ、榊原さんは世間の悪口とかは「むしろ来て欲しい」というぐらいな心構えな訳ですね。

榊原代表 嫌われ者になる覚悟は決めてますから。悪の法則をエンターテインメントの世界、特にリングのコンテンツに取り入れられれば良い。映画もそうだし格闘技もそうだけどヒールが強いと業界は盛り上がるんですよ。アンドレ・ザ・ジャイアント、タイガー・ジェット・シン、ブッチャー、ブロディを思い出してください。悪が強くないとベビー(フェイス)が光らない。映画もそうだけど「悪役は常に笑っている」んですよ。

――たしかに映画『ジョーカー』も……。

榊原代表 そう! 『ジョーカー』も常に笑っている。アクションというものは悪役が起こすものなんです。ベビーは常に難しい顔をしたリアクションしか取れない。「また榊原が無茶言い出したよ」みたいな感じのことを仕掛けないと。良い人になって、みんなに「良いよ」って気を遣われるんじゃなくて「榊原ふざけんな!」っていう熱をどう作るかだよね。

――榊原さんの理想的プロモーターとしてはアントニオ猪木さんなんですね。

榊原代表 猪木さんにインスパイアされたことってめっちゃ多いんですよ。

――榊原さんの仕掛けって、全部興行でありエンターテインメントに徹しているというか。

榊原代表 そうですね。僕らがやっているのはエンターテインメントのプロの世界なので。もちろんリングの中は真剣勝負ですよ。試合の勝敗に僕らが何か関与することはないです。でも試合のゴングが鳴って試合が終わるまで以外のところのドラマ作りとか、選手に無茶を言うとか。ファンが見えてないようなことを仕掛けて、一歩か半歩先のことをする意識を持つということなんじゃないかなと思っています。

 

●4.29メイン2試合に待っているドラマとは―ー

――次の『RIZIN LANDMARK 5 in YOYOGI』のダブルメインはそういうストーリーが出来ていますよね。

榊原代表 そうですね。

――めちゃくちゃワクワクしますね。

榊原代表 当日のメイン2試合は、どういうドラマが待っているのか、そのドラマが次どう転がっていくのかというところも含めて、ファンの人たちもそこに期待もある。もうひとつ先がなんとなく見えているので、そこへの期待感もあって、4.29の牛久絢太郎vs朝倉未来、斎藤裕vs平本蓮戦を2本立てで観られるっていう。

――次の次ぐらいまで、見据えられるようなカードですよね。

榊原代表 フェザー級のなかでいろんな展開が生まれていく予感はしますよね。

――ファンはストーリーがないと気持ちが入っていけないですもんね。四人のダブルメインを張る二人。平本選手と朝倉選手のSNS上でのやり合いはRIZINの盛り上がりにおいても大きいものですか?

榊原代表 大きいんじゃないですか 。朝倉未来という存在は彼のセルフプロデュース能力が凄い。ホントに未来選手って天才だと思うんですよ。格闘IQも高いのかもしれないけどプロデュース能力がすごいし自己表現もうまい。

――朝倉選手がYouTubeの登録者がまだ、20万人ぐらいのときにインタビューしたんですね。で、格闘家としての目標を聞いたら「30歳までに1億円稼ぐことです」と言っていました。内心僕は「珍しいな」と。「RIZINのチャンピオン」とかではないんだ、と。『月刊実話ナックルズ』編集長時代から、色んな不良少年に、延べ何百人くらいインタビューしているんですけど、ごくたまにこういった不良少年独特の、こちらの想像を超えた思考回路を持つ人がいるんで久々にこういう人に会ったなと今でもその受け答えは憶えています。

 

「誰にも媚びない」総合格闘家 朝倉未来選手(YouTuber) 格闘技界は朝倉未来・海兄弟を中心に回り始めた| TABLO https://tablo.jp/archives/14994

 

榊原代表 世界最強を目指す、ということは未来選手は言ったことないと思うんですよ。最近では「あいつとやりたいですね」「ベルトは獲りたいですね」みたいなことは言ったとしても、それは手段なんですよね。目的は違って、今、言われたみたいに金を稼ぐこととか、社会的な影響力を持つ事なんだと思います。

――インタビュー中、ふと「この人はプロモーター向きでは」と思いました。なので「興行打ったらいかがですか?」って言ったら「面白そうですね」と即答して、2、3年後にBreakingDownをやり始めたんで、「やっぱりな」と納得しました。あと「自由に生きたい」と言っていたので言動の根本はそこにあるのかな、と。

榊原代表 僕らは「格闘家・朝倉未来」というよりは「プロモーター・朝倉未来」という人と対峙することに、数年後はなるんじゃないですかね。彼は格闘家としてもこれだけの実績を上げて、320万人もフォロワーを持つYouTuberで、色んな力を持っている。BreakingDownの次に、じゃあ朝倉未来が何かをぶち上げたときに、そこに一定のお金も注目も集まるだろうし。ひょっとするとRIZINを脅かすようなコンテンツを朝倉未来がぶち上げるかもしれないですしね。RIZINのマッチメイクをやりたいぐらいのこと言っていたからね。

――平本蓮選手もクレバーですよね。平本選手が22歳のときにインタビューしましたけど、22歳であんなに的確なワードやセンテンスは出てこないですよ。

榊原代表 そうですね。あれはなかなか曲者というか(笑)。未来選手もそういう意味ではある部分、認めているんじゃないですかね。

――だと思います。平本選手が色々な人に噛みつくのは納得できるんです。対象が、目上や自分の中で筋が通っていない人に噛みつきまくっている。若いころは気にくわなければどんどん噛みついて良いと思っています。どの業界も(メディア業界も)出てくる人はそうじゃないですか。

榊原代表 平本蓮選手が斎藤裕選手に勝ったら未来選手はやると思いますよ。

――ですよね。格闘技界が盛り上がるのは分かっているでしょうからね。

榊原代表 分かっているし、それがお金になることも分かっている。マッチメイクの交渉って大変なんだけど、未来の場合はわりとすんなりいくんですよ。「こいつとやらなきゃダメですよね」っていうのは分かっているんですよ。そういう感覚がない人は、とにかくこれでやるべきだっていうことを100万回言っても「いや、今はこっちの選手とやりたいです」って言う。「誰もそれを求めてないよ」って言っても分からないんですよ。未来はその感性があるから「それやるぐらいだったらこいつとやったほうが面白くないですか?」って逆提案がくるくらい。「それやれんの?」って言ったら「やります」って。クレベル戦なんかはそう。「いま僕とクレベルがやったら面白くないですか?」っていうのを未来から言ってくるから。

――もう、プロモーターの思考ですよね。

榊原代表 そう(笑)。勝つことだけを求めているんだったら「クレベルはもうちょっとあとにして、1試合もうちょっと軽めの相手で」って言われても然りなんですけど、そこは彼はすごいです。

―ー4月29日RIZIN LANDMARK 5 in YOYOG、5月6日 RIZIN 42 有明アリーナと話題の大会が続きます。

https://jp.rizinff.com/_ct/17603551

https://jp.rizinff.com/_ct/17603552

「RIZIN新章幕開け」を願っています。でも卵はぶつけられないようにしてください。(インタビュー@久田将義 写真@編集部)

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