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【さくら開花予想2024】東京が去年に続き一番乗り3/19予想 北日本は平年よりかなり早い開花か... いっぽう西日本の桜は暖冬で"お寝坊さん"状態!?【MBSお天気通信】

MBSニュース / 2024年3月8日 16時45分

 今週は、全国的に気温が平年より低く、真冬並みの寒さが戻りましたが、気象の世界だと3月から5月にかけてが春。まもなくお花見の季節が到来します。記録的な暖冬だった今年は、西日本の太平洋側を中心に、桜にとって“目覚め”の悪い春になりそうです。

 桜(ソメイヨシノ)の開花日は、主に冬から春にかけての気温観測データや予測をもとに、計算式で導き出すことが可能です。

 私は前任地の北海道内の予想を担当していた頃を含めて10年ほど、各地の桜がいつ開花しそうかを、独自に予想しています。3月8日現在、最新の各地の開花予想は以下の通りです。

東京は平年より5日早い開花か!仙台は8日も早くなる?

 今年も北の地域ほど、平年より早く桜の季節が到来!主要地点で最も早い地点は東京で3月19日予想(平年より5日早い!)。仙台や札幌など北日本を中心に、平年よりかなり早い開花となる見込みです。

 近畿で最も早いのは京都と和歌山で3月23日、大阪は24日予想。近畿地方も平年より早めですが、去年と比べると5日前後遅くなりそうです。一方でさらに西を見ると、鹿児島は29日で、平年より開花が遅れる予想の地域もあります。暖冬だったのにさほど早くなくて不思議に思われる方もいらっしゃると思いますが、冬が暖かすぎたからこそ開花が遅くなる地点も出てきそうです。

冬の冷え込みが“目覚まし時計”代わり!休眠打破

 桜が開花するためには、春の暖かさだけでなく、冬の冷え込みも重要な存在です。そもそも桜の花芽(将来のつぼみ)は、秋に生長しないよう休眠状態となっています。

 冬の低温に一定期間さらされることで休眠から目覚め、春に向けて生長を始める、これが「休眠打破」と呼ばれる現象です。桜にとっては、冬の冷え込みが“目覚まし時計”代わりになるわけです。

 この冬(12月から2月)の全国の平均気温は平年より1.27度高く、史上2番目で、2020年(平年差+1.43度)に次ぐ記録的な暖冬となりました。冷え込みが足りず、休眠打破がうまくいかなかった(目覚まし時計が鳴らなかった)、特に西日本の太平洋側を中心に、今年の桜は“お寝坊さん”状態になっていることが考えられます。

記録的暖冬だった2020年に似て、桜前線が“逆走”か

 記録的な暖冬から迎えた2020年の春(緊急事態宣言が発令されて、桜どころではなかったかもしれませんが…)。この年は冬の暖かさだけでなく、桜前線の北上の仕方も異常でした。

 (南西諸島を除く)全国トップの開花は東京の3月14日、仙台や福島(ともに3月28日開花)が鹿児島(4月1日開花)より先に開花したのは、観測史上初のことでした。暖冬とはいえ、北に位置する地域では休眠打破に必要な冷え込みとなるために、桜前線の“逆走”が起きたものと考えられます。

 今年の2月までの冬は2020年に匹敵する暖冬だったことから、桜前線の動き方は2020年と似た傾向となる可能性が高いといえます。

今年の桜見頃は長続きする傾向か

 桜は開花から通常5日から1週間ほどで満開となり見頃を迎えますが、2020年の鹿児島は開花(4月1日)から満開(4月19日)になるまで、18日もかかりました。大阪の街中を彩る桜を見ても、満開になっている木があれば、つぼみの木もあったり、1本の桜の木の中でも下は咲いるのに上はつぼみの状態だったりと、2020年の桜はダラダラ咲き進んでいた印象が残っています。

 2024年は異常な暖冬の影響で、“お目覚め”のタイミングの違いで桜の個体ごとに満開の時期がずれる傾向となる可能性もあります。荒天や極端な高温がなければ、桜の見頃は長続きしてお花見の季節を長く楽しめるかもしれません。

 ただし、2月や3月に季節はずれの暖かさが続くと、桜の開花日が計算式から大きくハズレることもしばしば。温かい目で開花予想と今年の桜を見守ってもらえると幸いです、暖冬だけに。(気象予報士・広瀬駿)

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