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【三浦工業株式会社】「過酸化水素+オゾンガス」によるハイブリッド処理で革新的な新滅菌技術を開発~不活化が難しいエンドトキシンなどの毒性物質を効率的に処理~

PR TIMES / 2020年5月15日 10時55分



 医療用・産業用の洗浄器・滅菌器を手掛ける三浦工業株式会社(本社:愛媛県松山市、社長:宮内大介)は、新型コロナウイルスや薬剤耐性菌など、人類の生命を脅かす病原性微生物を効率的に滅菌・除染できる革新的な“次世代の滅菌システム”を開発中であることをお知らせいたします。

◆【先端医療の要求に応える!強力な新滅菌技術とは?】
 現在開発中の滅菌システムは、過酸化水素ガスに少量のオゾンガスを添加することで促進酸化を誘発し、滅菌効果を向上させる新滅菌技術(以下、「本技術」とする)を搭載します。本技術の効果は「国立研究開発法人日本医療研究開発機構(※1)」の研究(※2)でも確認されています。

<本技術の効果>
1.作業者および患者の健康被害を低減
 過酸化水素の使用量を、従来法と比べ最大3分の1まで低減できるため、被滅菌物への影響(薬剤残留、薬剤残留による毒性)を最小限に抑えることができます。そのため、作業者・患者の健康被害の低減が期待できます。
2.エンドトキシンを効果的に不活化
 従来の滅菌法では充分に不活化できなかった“エンドトキシン”を99.9%以上不活化できます。


◆【エンドトキシン不活化の重要性】
エンドトキシンとは?
 主に、菌の死骸に含まれる発熱性の毒素です。医療器材などを介して血中に入ると、急な発熱や敗血症、多臓器不全などを誘発します。その危険性は、広く認知されている一方で、現在の医療機関で実施される滅菌技術では、十分な不活化はできないことが知られています(※3)。

<エンドトキシン不活化による期待される効果>
1.特に無菌性・清浄性が要求される脳脊髄液に接触する手術などハイリスク手術のリスク低減
 →エンドトキシンが混入することによる手術後の発熱を抑制します。
2.再生医療分野での精度向上
 →極微量のエンドトキシンに起因する細胞の異常増殖の抑制が可能となり、細胞培養過程が安定します。
3.生殖補助医療(難治性不妊症に対する不妊治療)への効果
 →受精卵の培養液内へのエンドトキシン混入による、維持妊娠率の大幅低下を抑制します。

 今後、拡大が予測される再生医療や生殖補助医療といった先端医療の発展に伴い、高レベルでのエンドトキシン不活化は、必要不可欠となっていきます。


◆【本技術による今後の展開】
 本技術は、エンドトキシンの他に、DNA、RNAとの分解にも効果があることが実験的に明らかになってきており、医療、環境、水処理など様々な分野への利用検討を開始しています。

●医療分野
人型の狂牛病であるクロイツフェルト・ヤコブ病の原因とされるプリオンの不活化や、今回の新型コロナウイルスで大きなリスクが明確となった“環境消毒”についても、従来の手法(オゾンや過酸化水素を単独で使用)よりも、低濃度でかつ高効率な処理が期待でき、研究を進めています。
●環境分野
薬剤耐性菌(抗生物質に耐性のある菌)を遺伝子レベルまで分解・不活化し、菌の環境拡大の低減を目指します。
●水処理分野
有機物の低分子化技術としても期待できることから、分解困難な有機物の処理技術を活かした水処理市場への活用も検討しています。


「新滅菌技術」による滅菌システムの商品化を通して、国内はもちろん世界の医療へ貢献してまいります。


【参考資料】

[画像: https://prtimes.jp/i/28191/75/resize/d28191-75-995751-0.gif ]




※1「国立研究開発法人日本医療研究開発機構」
 大学や研究機関などの研究支援・環境整備を行う機構(略称:AMED、所在地:東京都千代田区、理事長:末松誠 氏)。医療研究開発推進事業である『創薬基盤推進研究事業 医薬品・医療機器の実用化促進のための官民共同研究※2』などの研究を行っている。

※2『創薬基盤推進研究事業 医薬品・医療機器の実用化促進のための官民共同研究』
 2014年に厚生労働省から「厚生労働科学研究」として公募され採択されたもので、2015年からはAMEDにおいて実施されている。医薬品などの臨床応用を促進するために、医薬品・医療機器の開発あるいは承認申請における技術要件および評価法の検討を行っている官側と、製品開発に豊富な経験を有する産側、技術要件を支える基礎的研究を行っている学側が共同研究体制を組み、技術要件ガイドラインの作成や公的評価法の確立にあたっての基礎データあるいは根拠となるデータ収集を目的としている。

※3 参考文献『細渕和成 棚元憲一,各滅菌法による乾燥エンドトキシンの不活化,東京都立産業技術研究所研究報告 第2号(1999)』より

以上


<三浦工業株式会社の会社概要>
ミウラは2019年5月1日で、設立60周年を迎えました!
60周年記念サイトはこちら⇒http://www.miuraz.co.jp/60th/
■社名:三浦工業株式会社(http://www.miuraz.co.jp/
■事業内容:小型貫流ボイラ・舶用ボイラ・排ガスボイラ・水処理装置・食品機器・滅菌器・薬品等の製造販売、メンテナンス、環境計量証明業 等
■本社:愛媛県松山市堀江町7番地 〒799‐2696
■設立:1959年5月1日
■代表者:代表取締役 社長執行役員 CEO 宮内 大介
■資本金:95億4400万円(2019年3月31日現在)
■ 従業員数 :単独3,090名、連結5,690名(2019年3月31日現在)
グループ5,726名(うち海外1,664名) ※正社員・準社員のみ

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