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なぜ?! 名神高速の大雪で車両滞留:NEXCO中日本が再発防止策を発表

レスポンス / 2024年2月2日 16時50分

NEXCO中日本(中日本高速道路)は、1月24日から25日にかけて名神高速道路関ヶ原地区で発生した大規模な車両滞留について、その原因と対策をまとめ、2月2日に発表した。


◆緊急的なオペレーションと4つのポイント


この大雪による大規模な車両滞留は、降雪予測を超える気象急変に迅速に対応できなかったこと、予防的通行止めの判断基準の不備、通行止め区間の物理的閉鎖作業に時間がかかったことなどが原因だったとする。これを受けNEXCO中日本は「人命を最優先とした気象急変時の緊急的なオペレーション」を確立し、安全・安心な高速道路を確保する方針を打ち出した。


具体的な対策として、以下の4つのポイントに取り組む。


1. スタック車両を発生させない雪氷対策オペレーションの実施
2. スタック車両が発生した場合の早期発見と柔軟なオペレーションの実施
3. スタック車両の早期救出と円滑な交通の確保
4. 滞留車両発生後の人命最優先による乗員保護


また、気象急変時の適切な把握、除雪能力の強化、通行止め区間の閉鎖時間の短縮、強降雪区間への流入抑制など、具体的な対策も実施するとしている。


◆通行止めのタイミングが遅れたこと


大規模な車両滞留が発生した理由のひとつとして、通行止めのタイミングが遅れたことが挙げられる。NEXCO中日本によると、事実関係、原因・課題、対策は以下の通り。


●事実関係と経過


1月23日8時00分の降雪予測では、北陸道米原JCTから長浜IC間で基準値を超える降雪が予想されていた。そのため、同日15時30分に通行止めの可能性がある区間について予告広報が行われた。名神高速では予測が除雪能力を超えないとされたが、関係機関との調整の結果、通行止めの可能性のある区間に含まれた。


しかし、1月24日の8時台に関ヶ原IC付近で強降雪(9cm/h)が発生し、名神下り線でスタック車両が出た。これを受け、9時30分に大垣ICから米原JCT間の通行止めが実施された。さらに、11時25分には岐阜羽島ICから栗東湖南ICまでの上下線が通行止めとなった。


10時台には時間降雪量約14cmの強降雪が観測され、緊急的に実施した通行止めを徐々に延伸したことから、通行止めの起点側インターチェンジの閉鎖作業に時間がかかった。


●原因・課題


大規模な車両滞留になった原因としては、降雪予測を大幅に超える気象急変に迅速に対応できなかったこと、予防的通行止めの判断は、降雪予測を踏まえた基準を用いているが、実況降雪量に基づく通行止め基準が無いこと、物理的閉鎖作業に時間がかかったことが挙げられる。また、気象急変に伴う強降雪を想定し、関係機関との調整を行なう必要があった。


●今後の対策


対策として、気象急変の適切な把握、除雪能力の強化、通行止め区間の閉鎖時間短縮、強降雪区間への流入抑制などが挙げられている。これには、雪氷巡回の増隊、モニター監視員の専任配置、除雪車両の緊急応援強化、通行止め規制班の前進配置などが含まれる。また、気象急変時の上下線同時通行止めの調整、テレビやラジオCM、X(旧Twitter)、広域情報板を用いた出控え・注意喚起広報の実施が強化される。

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