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ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した“こじし座”の不規則銀河「UGC 5829」

sorae.jp / 2024年3月18日 22時10分

こちらは「こじし座(小獅子座)」の方向約3000万光年先の不規則銀河「UGC 5829」です。不規則銀河は星々が集まった中心部や渦巻腕(渦状腕)、回転対称の円盤部といった渦巻銀河で見られるような明確な構造を持たないとされる銀河です。画像のUGC 5829は淡く輝く中心部分やゆがんだ腕らしき構造はあるものの、渦巻銀河ほどの目立つ構造は見られません。

【▲ ハッブル宇宙望遠鏡の「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」と「広視野カメラ3(WFC3)」で撮影された銀河「UGC 5829」(Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Tully, M. Messa)】【▲ ハッブル宇宙望遠鏡の「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」と「広視野カメラ3(WFC3)」で撮影された銀河「UGC 5829」(Credit: ESA/Hubble & NASA, R. Tully, M. Messa)】

欧州宇宙機関(ESA)によると、UGC 5829はこれまであまり観測されてこなかったにもかかわらず、ゆがんだ腕がクモの脚を思い起こさせるのか「Spider Galaxy(クモ銀河)」という別名が付けられています。似たような愛称を持つ銀河には「うみへび座(海蛇座)」にある「Spiderweb Galaxy(クモの巣銀河)」と名付けられた「LEDA 2826829」がありますが、2つの銀河は特に関係があるわけではありません。

関連記事:“クモの巣銀河”の周囲で急成長する超大質量ブラックホールたち(2022年4月1日)

この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope:HST)」の「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」と「広視野カメラ3(WFC3)」で取得したデータをもとに作成されています。ハッブル宇宙望遠鏡によるUGC 5829の観測は、天の川銀河から10メガパーセク(約3260万光年)以内に存在する近傍の銀河すべてを観測するためのキャンペーン「Every Known Nearby Galaxy」や、低密度の矮小銀河と星団の質量関数(単位体積の空間内に存在する天体の個数を表した質量の関数)の関係を調査する研究の一環として実施されました。

冒頭の画像は“ハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像”としてESAから2024年3月18日付で公開されています。

 

Source

ESA/Hubble - The Spider (and not its web)

文/sorae編集部

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