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90代の親を介護する60代「老老介護で働けないシニア」の苦しすぎる仕事探し事情

日刊SPA! / 2024年3月8日 8時51分

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人生100年時代。「人生最後の職場を探そう」と、シニア転職に挑む50、60代が増えている。しかし、支援の現場ではシニア転職の成功事例だけでなく、失敗事例も目にする。シニア専門転職支援会社が、今回はシニアがさらに就職難に追い込まれる背景を解説する。
◆働きたくても「本人以外の理由」で働けないシニアも多い

シニア求職者本人の健康やスキルだけでなく、本人を取り巻く家庭や家族の環境が原因で働けないシニアもいる。親や配偶者などの“老老介護”が負担となっているシニアも。どんな制限が出てしまい、どうすれば両立できる環境に近づけるのかを紹介する。

働くシニアの人口も増え、定年や再雇用の年齢上限も上がってきた。しかし、シニアと呼ばれる年代に近づくにつれ、転職・再就職の難易度は徐々に上がる現実は依然としてある。

通常よりも就業のハードルが高いシニアで多いのは、スキルや職務経験が少ない方、相場感に合わない給与や待遇を求めている方、あとは病気など健康上の理由を抱えた方だ。シニアともなると健康や体力の課題はどうしても増すため、立ち仕事や体力を要する仕事が難しくなるケースは多い。

ただ、こうした本人の都合や状況だけでなく、別の要因で就ける仕事が制限されてしまうことがある。家庭・家族に起因するものがそうだ。今回は、家庭の事情で仕事に就きにくいシニアの実情に迫る。

◆働きながら“老老介護”する現実も

シニアの場合、仕事が制限される家庭・家族の事情の筆頭となるのは、やはり介護だ。介護の問題以外では、子供や孫の世話が挙げられることが比較的多い。稀に配偶者などが生活スタイルの面で仕事に制限を設ける場合もある。

「ヤングケアラー」という言葉もあるように、家族の介護で仕事に影響が出るのは、なにもシニアに限ったことではないが、若い世代では育児による影響の比率も大きいことを考えると、介護はよりシニアに対する影響が大きい問題といえる。

介護の対象は、親、配偶者、兄弟などが多いが、障害を持った子供のケースもある。「老老介護」の問題が以前から叫ばれているが、実際に90代などの親を介護する60・70代のシニアワーカーも珍しくない。

では、介護などなんらかの家庭の事情を抱えたシニアワーカーは、仕事のどのような部分がネックとなりやすいのだろうか。

やはり、一番ネックとなりやすく、制限がかかるのは労働時間だ。長時間の労働が難しい、あるいは特定の時間しか働けないといった制限が出てきやすい。介護を抱えていると、要介護認定区分など被介護者の状況やほかの家族の存在、利用している介護サービスの状況にも左右されるからだ。

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