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「詐欺の被害金、全額回収」は誇大広告?現役弁護士に聞く、信頼できない弁護士の特徴

日刊SPA! / 2024年3月9日 8時52分

◆二次被害を回避して信頼できる弁護士に相談するには

 資格を持った本物の弁護士が相手ともなれば、信頼できるかどうかを見破るのは至難の業といっても過言ではない。弁護士による着手金詐欺などの二次被害に遭わないために、何かよい方法はないのだろうか。

「まず、弁護士に直接相談でき、疑問や不安に応えてくれるかということ。そして、相談した内容がどこまで進んでいるかをこまめに確認することも大切です。また、相談料や着手金が不要な弁護士に相談するというのもひとつの手段。相談料や着手金が不要なら、たとえ被害金を回収できなくても、さらなる出費を防げるというメリットがあります。もし、相談料や着手金が不要な弁護士に断られた場合は、回収率が極めて低いということです。」

 詐欺案件を専門に扱う佐久間弁護士も、相談料や着手金はもらっていない。すると、被害金を回収できない場合は成功報酬がもらえず、相談からすべての期間がタダ働きとなる。そのため、引き受ける案件は回収見込みがあるものを選定するため、一定の条件を敷いている。

「被害金を回収できたときにいただく成功報酬にも、相談料や着手金は上乗せしません。そのため、被害金を回収できるかどうかは死活問題。世間が注目する案件などにチャレンジすることもありますが、引き受ける案件は吟味します。それでも、回収率は約70%です」

 約70%と聞けば成功率は高いと感じるが、「吟味しての約70%は決して高くはないと思います」とのこと。また、「詐欺案件は解決までに時間がかかることも多いですが、まずは相談してほしい」と言う佐久間弁護士に、被害金の回収方法や返金率についても聞いてみた。

「詐欺といっても、アフィリエイトだったり、FXの投資自動売買ツール販売だったり、儲かるノウハウを販売するといった情報商材系だったりなど種類はさまざまです。具体的な内容としては、『最初は200万円かかるけど、2か月目以降には240万円ぐらいは稼げるようになる。なので、200万円返しても、手元に40万円残る。どんどん稼げるようになるから』と、絶対に儲かるというようなことを言われて騙されてしまう」

 消費者金融から200万円を借り入れして支払い、はじめた副業などが聞いていたより稼げない。それを相談すると「サポートが必要」などと言われ、どんどんお金をつぎ込んでしまうという典型的なケースも多いようだ。

「こういった相談案件は民法上の詐欺に該当する可能性もあるとは思いますが、まずは特定商取引法や消費者契約法など特別法という法律を使って返金請求をしていきます。その段階で80~90%ぐらい返金されることも少なくありません。そのため、内容をお聞きしてお断りさせていただくこともあるかもしれませんが、まずは諦めたり泣き寝入りしたりせず、相談してほしいです」

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