育休を取ると窓ぎわに!? 働く女性が男性との差を理不尽に感じる瞬間
LIMO / 2019年6月10日 19時45分
育休を取ると窓ぎわに!? 働く女性が男性との差を理不尽に感じる瞬間
昨今は女性の社会進出が目覚ましいと言いますが、本当にそうでしょうか。確かに、働く女性は増えているのかもしれません。しかし、実際のところはまだまだ「女性にとって働きにくい環境」であり、真の意味で”女性活躍”が進んでいるとは言えないのではないでしょうか。今回は3人の女性に、働きにくさや男性との差を感じる瞬間について聞いてみました。
共働きなのに妻ばかり子育てを負担
あるネット証券会社に勤務するAさんは、ペアで働いている先輩の女性社員がいつも育児の負担を負っていることに疑問を感じると言います。
子どもの急な発熱やケガなどで保育園から呼び出されたり、小学校に迎えに行ったりしなければならないということは少なくありません。子どもの体調は変わりやすく、朝は元気に登園したと思っても途中で熱が出たり、具合が悪くなったりするもの。それ自体は仕方ないことなのですが、Aさんはそのケアをいつも「ママばかり」が担うことに疑問を感じているのだと言います。
「保育園からの電話はママである先輩にかかってきて、いつもこちらが申し訳なくなるほど周囲に謝って子どものお迎えに行く。たまに旦那さんに連絡してお願いしているようですが、仕事を抜けられないと毎回断られていて、『夫がお迎えに行ったことは1回もない』と言っていました」と話すAさん。
確かに、それではあまりに理不尽ですよね。そもそも子育ては夫婦でするもの、そして夫婦共働きの場合は必ずどちらかが子どもを迎えにいかなくてはならないのですが、その負担が女性側にばかりかかるのも納得できない話です。
日本社会では、男性が子どもを迎えに行くという習慣があまりないからかもしれませんが、そんな世間一般の話をしてもしょうがないですよね。自分にとって問題になっているのは、自分自身の家庭の話であって他人の家庭がどうであるかは関係ないのです。
また、同じ会社で働いている場合は男女で有給休暇の日数が違うわけでもないので、女性ばかりが一方的に子どもが原因の早退や休暇を取得しなければならないのも腑に落ちない話なのではないでしょうか。
セクハラにおびえる男性社員の態度に疑問
あるIT企業で働くBさんは、上司の扱いに男性との差を感じると言います。Bさんの働く会社では、セクハラやパワハラに関する研修が多く、男女ともにハラスメントには敏感な様子。とりわけ部長や役員などのマネジメント層は、女性に対する接し方が「まるで腫れ物を触るよう」だと言います。
Bさんは、ある男性社員が「昇進したいなら女性社員と距離を置いたほうがいい」と話しているのを聞いたことがありました。その男性社員は、女性社員に下手にかかわるとセクハラやパワハラだと告発されてしまい、社内で居場所がなくなるどころが昇進昇格に響くので、深くかかわりあいにならないほうがよいと主張。その場にいたほかの男性社員たちも特に反論などはなく、浅くうなずくだけだったそう。
「そういう意識がほかの社員にもあるのか、どう頑張っても部長の飲み会に誘われるのは男性社員だけ。『早く帰りなさいね』と優しく言われて置いてけぼりになるのも悲しい」とBさんは嘆きます。
そもそもセクハラやパワハラをしなければいいだけで、女性社員を自分たちから遠ざけるのは根本的な解決方法とは言えませんよね。また、男女にかかわらずセクハラやパワハラはNGであると同時に、厄介者扱いされるのは誰だっていやなもの。「置いてけぼりにされるのに、部長は男性社員と仲良くなっていくし、昇進昇格したり評価してもらったりするのは部長と親しい男性社員ばかり。飲みニケーションというやつなのかな」とBさんは悔しそうにしていました。
Bさんたち女性社員には落ち度がないにもかかわらず、このような扱いをされるのは本当に悔しいでしょう。男性社員のさらなる意識改革がすすみ、早くこうした現象が解消されることを願うしかありません。
育休を取ると元の部署に戻れない
ある保険会社で働くCさんは、「子どもを産むと元の部署に戻してもらえないとか、社内結婚すると必ず女性のほうが異動させられるとか、不平等に感じることがたくさんある」と話します。
Cさんの同期で社内結婚したカップルは元々同じ支店にいましたが、すぐに女性側が別の支店に異動。女性のほうが成績優秀であったにもかかわらず、です。また、Cさんの先輩社員の中には、育休を取ると社内のいわゆる「閑職」に回されるなどの事態も。「どんなに仕事がデキる人でも、その閑職の部署に異動させられてしまう」とのこと。
「確かに子どもの病気やケガなどで保育園から呼び出されて早退することもありますが、基本仕事をしっかりしてきている人なので、遅れを取り戻すだけの力は十分にあります。それなのに、問題を起こした男性社員や、やる気のない社員、どうにも使い物にならない男性社員と、育休を取得した女性が同じ部署で働かないといけないのは納得いかない」と話してくれました。
確かに、本人の希望でもなく、育休を取得したというだけで閑職に回されてしまうというのもとても理不尽な話です。まだ日本にはこういう会社が山ほどあるのかもしれません。
まとめ
いかがでしたか。女性にとって働きにくい環境というよりは、男性が仕事をしやすい制度が続いてきたというのが実際のところだと思います。家事と育児は女性の仕事、外でお金を稼ぐのが男の仕事、という分け方でこれまでやってきたので、男性にとって仕事がしやすい環境になるのはある程度仕方のないことかもしれません。
しかし、女性の社会参加が叫ばれている今、働く環境を変えていく必要がありますよね。働きづらさを感じたときには周りに相談するなり、人事に掛け合ってみるなり、自分だけで抱え込まないようにしてくださいね。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
保育園に預けられなければ退職一択だったが…2001年に第一子を出産した女性がいま、「男性の育休黎明期」について思うこと【ライフキャリアコンサルタントが解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月18日 15時15分
-
「ここ30年で働き方を取り巻く環境は大きく変わりました」変遷期を乗り越えてきた各分野の女性リーダー4名がダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DEI)について語り合う(後編)
OTONA SALONE / 2024年4月12日 11時51分
-
働く社員の毎日に、もっとワクワクとありがとうを 株式会社ARIGATO「職場の10ルール」を制定
PR TIMES / 2024年4月4日 11時45分
-
給料は同じで業務量は1.5倍「独身と既婚者子持ちで不公平感がすごい」職場で上司の無神経な発言にア然
日刊SPA! / 2024年4月3日 8時51分
-
「自分も育児にかかわりたい」夫の提案に妻が猛反対…男性育休「取りたくても取れない」パパたちの悲鳴
日刊SPA! / 2024年4月2日 8時51分
ランキング
-
1【解説】円安どこまで進む? 深刻…家計にも影響、為替介入の可能性は
日テレNEWS NNN / 2024年4月25日 20時5分
-
2なぜ歯磨き粉はミント味? ヒット商品の誕生には「無駄」が必要なワケ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月26日 8時0分
-
3英郵便局の冤罪事件、会計システム原因の富士通社長「申し訳ない」と謝罪…1月にドラマ化され批判強まる
読売新聞 / 2024年4月25日 23時0分
-
4濃口醤油と淡口醤油、塩分が高いのはどっち?…醤油の「色の濃さ」と「味の濃さ」の知られざる関係
プレジデントオンライン / 2024年4月26日 8時15分
-
5サイゼリヤ、ギリギリ「国内黒字化」も残る難題 国内事業の利益率0.05%、値上げなしで大丈夫か
東洋経済オンライン / 2024年4月24日 7時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください