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若者を引き寄せる「ビーリアル」人気上昇の秘訣 「インスタ映え」に疲れた若者がリアルを探求

東洋経済オンライン / 2023年11月30日 11時20分

通知が来たら、2分以内に撮影しなければなりません。寝起きでベッドの中にいても、道を歩いている時でもアプリを使って撮影します。投稿はインカメラとアウトカメラでほぼ同時に撮影されるため、時にはすっぴんの顔と散らかった部屋が写されることもあります。2分以内に投稿すれば、ボーナスとして、その後2回投稿できるようになります。反対に、投稿しなければ友達の投稿は見られず、後で投稿すると遅れた時間が明記されます。

友達の投稿には、Realmojiというスタンプやコメントでリアクションできます。

Realmojiとは、自撮りなどで作るオリジナルスタンプです。「いいね」なら手でポーズをして撮影したり、驚いた顔や悲しい顔などを自撮りしたりして自分だけのスタンプを作成します。投稿には、その人の友達の顔がスタンプになって並ぶのです。

何が若者を惹きつけているのか

これまでのSNSとは異なる点が多いBeRealですが、何が若者を惹きつけているのでしょうか。

まず、BeRealのゲーム性が挙げられます。

「BeRealの通知が来ると、周囲の人が一斉にざわつく」と、ある大学生は言います。たとえ授業中でも、今から2分以内に何かを撮影しなければならないからです。ある人は床と天井を、ある人は友人との自撮りと教室を撮影して投稿します。その後、授業中に撮影した勇気に賛否両論したり、学食で自撮りした人はサボっていることがバレたりして友達と盛り上がれます。リアルを共有すると言ってもひどい有様とは限らず、たまたま映える写真が撮れる環境にいることもあり、その偶然性もまた楽しいのです。

そして、誰もが加工できない気軽さも人気の理由です。

加工アプリは進化していて、ごく自然に美顔加工を施したり、色味を調整したりできますが、上手に加工できる人とそうでない人がいます。また、加工には終わりがなく、妥協して投稿することもあります。でも、BeRealは誰もが平等です。バイト先のスタッフルームが散らかっていても、スタンプやぼかしでせっせと消す必要もありません。

さらに、投稿をじっくり見返されることやフォロワー数やいいね数を競うことがありません。

BeRealの投稿はプロフィールに「ピン」した投稿以外、1日で見られなくなります。少しぐらい写りが悪い写真を投稿しても、過去を見返されることがないのです。もしスクリーンショットを撮られても本人に通知が送られるため、スクリーンショットは撮りづらい仕様です。誰かにスクリーンショットを共有されて陰口を叩かれることもありません。

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