晩婚子なし夫婦が「不人気の老猫」を迎えた理由 中高年でもペットと暮らすことを諦めない方法
東洋経済オンライン / 2023年12月10日 12時0分
ロスジェネ世代で職歴ほぼなし。29歳で交通事故にあい、晩婚した夫はスキルス性胃がん(ステージ4)で闘病中。でも、私の人生はこんなにも楽しい。なぜなら、小さく暮らすコツを知っているから。
先が見えない時代でも、毎日を機嫌よく、好きなものにだけ囲まれたコンパクトライフを送る筆者の徒然日記。大好評の連載第4回です。
大木奈ハル子47歳。都心の古くて狭いワンルームマンションで、61歳の夫と猫と預かり犬の、2人と2匹暮らし中です。居室は12畳ほどしかありませんが、無駄な荷物を削ぎ落とした、好きなものだけに囲まれた空間は、意外なほどに居心地は上々です。
【写真】筆者夫婦がお迎えた、ネグレクトで歯槽膿漏が悪化、頬に穴が空いた老猫
「小さく暮らす」と題した本連載。これまで「家」や「身の回りのモノ」について、「小さな家での暮らしは、家賃も水道光熱費も安上がりでお財布に優しいよ」とか「少ないモノで暮らすと、本当に必要なモノが何かとか、自分が好きなモノが何かがわかってくるよ」というようなことを書かせていただきました。
今回のテーマはちょっと趣を変えまして、「ペットとの暮らし」について。子ナシ近所に親戚ナシの、ミドルシニア世代である私たち夫婦のペットとの向き合い方や、狭い空間でペットを飼うということについてつれづれ書いてまいります。
猫の里親になるときに、子猫を選ばなかった理由とは
この記事を書いている2023年12月現在、わが家にはモンモンモコモコ(通称モコ)という名前のおばあさん猫が暮らしています。モコは2021年の夏に、里親募集サイト経由でわが家にやってきた時点ですでに推定10歳以上でした。
2021年の春に先代の愛猫を病気で失い、新しい子のお迎えを決めたときに、私たちはあえて子猫を選びませんでした。
その理由は私たちの年齢に起因するものでした。そのときの、私たち夫婦の会話はこんな感じ。
私「今度お迎えする猫は、大人の猫にしようと思うねん」
夫「それはなんで?」
私「猫の寿命が20年としたら、子猫をお迎えしたら20年後は私ら65歳と80歳やん? 」
夫「80歳かぁ……たしかに、最期まで面倒みられるかわからんねぇ」
私「飼うからには命に責任持たないとやん?」
夫「僕たちは子どももいないし、親戚付き合いとかもあんまないし、もしものことがあっても、引き取り手を探すのは難しそうだしねぇ……」
私「現時点ですら預かってもらえる先が浮かばんのに、10年後とか20年後に見つかるわけないもんな」
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