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「最新の共通テスト」東大生も驚いた国語の超難化 漢字が持つ意味まで深く理解しないと解けない

東洋経済オンライン / 2023年12月15日 10時0分

2023年の共通テストでは出題傾向ががらりと変わりました(写真:マハロ / PIXTA)

大学入学共通テストの時期が、いよいよ迫っています。1年前の2023年の国語では、漢字を問う問題の出題傾向が大きく変わりました。偏差値35から東大に合格し、「ドラゴン桜」の編集担当としても活動する現役東大生の西岡壱誠氏は、単純な漢字の書き取りではなく、語彙力の豊富さが問われている問題だと言います。今回は『東大生と学ぶ語彙力』を上梓した、西岡壱誠氏が昨年の出題内容と、その出題の意図を解説します。

2023年に行われた大学入学共通テストでは、国語でまったく新しい傾向の問題が出題され、大きな話題となりました。

【画像で見る】従来の傾向と一変、2023年共通テストの漢字の問題

これまでの漢字の問題は?

もともと、センター試験・共通テストの国語の漢字の問題といえば、「この漢字と同じ漢字を選べ」問題が出題されていました。

例えば、こんな感じの問題です。

Q.次の漢字に相当する漢字を含むものを選べ
「コウケン
①御供物をケンジョウする
②友達とケンカした

③部下の案をケントウする

④長い間ケンコウでいたいものだ

「『コウケン』は貢献だから、①『献上』の献が同じだ!」と考えることができれば正解、というものでした。

しかし、2023年に出題された問題は、まったく毛色の違う問題だったのです。

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同じ意味を持つものを選ぶという問題です。今までは同じ漢字を選ぶだけの問題でしたが、今年からは「同じ漢字の違う意味」が問われるようになったのです。

同じ漢字であっても、違う意味になることがあります。例えば「行」という漢字は、「旅行」「進行」のように、「どこかに行く・進む」という意味で使われる場合もあれば、「履行」「行為」のように、「なにかをやる・実行に移す」という意味で使われる場合もあります。この問題では、その使い分けを求めているのです。

今回は「行った」という言葉が、使われています。「ああ、どこかに『行った』という意味なのであれば、どこかに行くという意味がある『旅行』かな?」と思うかもしれないのですが、この問題が書いてあるページを見ると、「――で行った講演で」と書いています。つまり、「行った」は「いった」ではなく「おこなった」と読むものになります。なので、正解は「履行」になります。

このように、漢字が同じでも違う意味のものというのはいくつも存在しています。例えば「実」はリンゴや桃などの「木の実」の「実」という意味もありますが、「実際」や「実現」といった「リアル」という意味もありますよね。同じ漢字にも複数の意味があり、その複数の意味を使い分けるような問題が出題されたのです。

漢字はわかっても、答えが選べない

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