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「ガキ使」ADで挫折、人気オカルト作家の苦難の頃 先輩スタッフは「3カ月でぶっ壊してやる!」と宣言

東洋経済オンライン / 2024年1月16日 13時0分

はやせさんはなぜ、オカルトに魅入られたのか。そしてどのようにしてオカルトで飯を食うことができるようになったのか(筆者撮影)

これまでにないジャンルに根を張って、長年自営で生活している人や組織を経営している人がいる。「会社員ではない」彼ら彼女らはどのように生計を立てているのか。自分で敷いたレールの上にあるマネタイズ方法が知りたい。特殊分野で自営を続けるライター・村田らむが神髄を紡ぐ連載の第114回。

オカルトで飯を食えるようになるまで

はやせやすひろさん(35)は、放送作家仲間の岸本誠さんと怪奇ユニット「都市ボーイズ」を結成している。彼らが運営する、都市伝説やオカルトを扱うYouTubeチャンネル「都市ボーイズ」はチャンネル登録者数32万人を超えている。また、活動は放送作家の範疇におさまらず、ポッドキャスト配信、オカルト番組に出演、と多岐にわたっている。

【写真】今にも呪われそうな、はやせさんら主催「呪物展」の様子

また呪物コレクターとしても知られ、オカルトコレクター田中俊行さんと開催した『祝祭の呪物展』は東京、大阪で2年連続開催。のべ1万人以上が訪れる大人気イベントになった。

2023年11月の上梓した初めての著書『闇に染まりし、闇を祓う』(サンマーク出版)は、はやせさんの「怪異ハンター」「オカルト専門探偵」の一面をフィーチャーした作品になっている。

個人としても、都市ボーイズとしても人気、注目が集まっているはやせやすひろさん。

はやせさんはなぜ、オカルトに魅入られたのか? そしてどのようにしてオカルトで飯を食うことができるようになったのか? サンマーク出版の会議室でお話を伺った。

はやせさんは、岡山県の津山市で生まれた。小学校は1学年が1クラス30人で、6年生まで同じ顔ぶれだった。

オカルトは、人と仲良くなるツールでもあった

「小学生の頃は体も小さいし、人と会話するのも苦手で、友達がなかなかできませんでした。唯一同級生と話せたのが、地元の山などの怪異についてだったんです」

津山市は「ごんご祭」というカッパのお祭りがあり、カッパに扮装して大きな通りでカッパの踊りを皆で踊る。はやせさんも小さい頃から参加していた。

その他にも、祈願したことが叶えられるかどうかを釜の鳴る音で占う神事「鳴釜神事」や、鬼神に扮して踊る「うらじゃ」など、の祭りもあった。津山から鳥取は近く、『ゲゲゲの鬼太郎』の水木しげるの出身地であり、その影響も強い。

はやせさんのお父さんも地元の怪異が好きで、はやせさんをドライブに連れて行っては

「あの山にはこんな謂れがあって……」

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