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日本で蔓延する「結婚=不幸」という風潮の大問題 漫画にも一因?東村アキコ×植草美幸対談

東洋経済オンライン / 2024年3月31日 11時20分

プライベートでも仲がいいという植草さんと東村さん(撮影:尾形 文繁)

結婚相談所の経営者として婚活現場の第一線に立つ恋愛・婚活アドバイザーの植草美幸氏と、人気漫画家として男女の心理を描いてきた東村アキコ氏。人はなぜ結婚したいのか。結婚は幸せなものなのか。植草氏と東村氏が自らの経験を通して結婚観を語り合った。さらに東村氏は、現代の結婚難は「漫画家としても責任がある」と言う。その理由は⋯⋯。

人生について考える機会がないまま社会に

東村アキコ(以下、東村):前回は、現代の結婚が平等なパートナーシップの要素が強くなってきているというお話でしたが、相談所に来る若い女の子の中には、専業主婦になりたい子もたくさんいますよね。

植草美幸(以下、植草):コロナ禍で増えましたね。リモートワークになって愛社精神が生まれない、そばにお手本となる憧れの先輩がいない、だから組織で働く楽しさや出世に対する意欲がわかない。それで「仕事より専業主婦がいいかな」と考えるようになったんです。

東村:受験勉強があるから、高学歴の人ほど、どういう人生を歩みたいかじっくり考える機会が少ない。でも、コロナ禍のようにポカッと時間が空いて、改めて人生について考えることもあるのかもしれません。

私の知り合いは、コロナではないけれど留学して考え方がガラッと変わりました。いい大学を卒業した才女ですが、留学先で、マルシェでリンゴを買っている幸せな家族なんかを見て、「私はキャリアよりも家族が欲しい。たくさん子どもを産んで、その子たちのために毎日料理して生きたい」と気づいたそうです。

植草:男性も女性も、下手すると中学受験を控えた小学生のころから「勉強だけしていればいい」と言われて、いい大学に入って、いい会社に入る以外の価値観について考える時間がない。だから料理が作れなかったり家事もほとんどしたことがなく、急に「結婚したい」と思ってもできない。

東村:それでいざ婚活を始めたら、家事を習得するというハードルが課せられるわけじゃないですか。結婚相談所のように教えてくれたり、応援してくれる人がいないとつらいですよね。

植草:誰かに引っ張ってもらわないと、一人で走れない人は多いですね。お見合いをしても待ち男と待ち子。次にいつ会うかすら決められない。当相談所では、ハウツー動画を作って見てもらったり、細かく教えています。

東村:マニュアルがないとだめなんですね。

「結婚は今より楽になるため」にするもの

東村:私は2回結婚し離婚したけど、結婚してよかったと思っています。

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