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丸亀製麺のトリドール「ラーメン」で中国に再挑戦 実はうどんの"捲土重来"もあきらめていない

東洋経済オンライン / 2024年4月8日 12時0分

丸亀製麺の親会社、トリドールホールディングスはラーメンで中国に再挑戦する(左)写真:西村尚己/アフロ(右)トリドールホールディングス提供

うどんの「丸亀製麺」を展開する外食チェーンのトリドールホールディングス(以下、トリドール)が4月8日、豚骨ラーメンの店を中国・上海に出店する。

【写真】トリドールが中国で勝負に挑む、ずんどう屋のラーメン

同社は2012年に丸亀製麺で中国進出し、ピーク時には69店舗を展開していたが、2022年に全店閉店した。

「はなまるうどん」も同年中国から撤退した。ニューヨークで1杯3000円でも大盛況だと伝えられるラーメンに比べると、うどんは外国人受けしないのか? 中国市場でうどんを引っ込めて、ラーメンで勝負をかけるトリドールに、鞍替えの理由と勝算を聞いた。

はなまるうどんと同じ年にひっそり撤退

2022年9月、はなまるうどんの中国撤退が親会社である吉野家ホールディングスの臨時報告書から明らかになった。

2011年に中国に進出したはなまるうどんは、2018年9月には37店舗まで増やし、マレーシア、インドネシアにも出店した。しかしいずれの市場も2020年以降に撤退し、2022年に海外店舗はゼロになった。

はなまるうどんの海外撤退は大きな話題になり、積極的に海外進出を図る丸亀製麺と「明暗が分かれた」と分析する記事も出た。はなまるうどんだけが目立ってしまったが、実は同じころ、丸亀製麺も中国から“サイレント”撤退していた。

2012年3月に中国に進出した丸亀製麺は、ピーク期の2018年には69店舗を出店していた。その後、2021年2月にトリドールは中国本土で丸亀製麺を展開してきた合弁会社の合弁を解消し、2022年10月までに全店閉店した。

巨大市場の中国は日本から多くの外食チェーンが進出を図ってきたが、100店舗以上展開できているのは吉野家、サイゼリヤ、すき家など数えるほどしかない。

日本食の中国での成功例として知られる豚骨ラーメンの「味千ラーメン」は、日本で味千を展開する重光産業からライセンスを受けた香港企業が実質的に経営を担っているため、中国では「中国系企業」と見なされている。

そう考えれば、撤退直前まで中国で50店舗以上を出店した丸亀製麺は日本企業の中では十分に健闘したと言えるが、2012年の進出時に目標に掲げていた「2015年に100店舗体制」には程遠い数字でもあった。

海外事業の責任者である杉山孝史副社長兼COOは、2022年の中国撤退について「コロナ禍のタイミングで、スピード感を持って店舗を増やしていくために、一旦仕切りなおそうと判断した」と説明した。

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