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「子どもへの欲→焦り」を最小化する3つの手段 「中堅校狙いでいい」と言う子どもへの対応は?

東洋経済オンライン / 2024年4月18日 11時40分

子どもへの欲、期待、焦りを最小化する方法とは(写真:kapinon/PIXTA)

【質問】

新小4で中学受験する予定の娘がいます。成績はいわゆるボリュームゾーン(偏差値中程度)でパッとしない状態が続いています。娘は「中堅校狙いのマイペース受験でいいや」と言いますが、昨今中堅校の人気が上がっており、正直、私は焦っています。親の欲、期待、焦りを最小化するためのアドバイスをお願いします。

仮名:福田さん

愛情ゆえの「欲と期待」から生まれる「焦り」

元々、親の「愛情」からスタートした子育ては、やがてさまざまな要因によってその愛情ゆえに「欲」が出てきて、それはやがて「期待」に変わり、その期待通りに進まないと最後は「焦り」になることがよくあります。

それはしばしば起こる現象ではありますが、焦りは少ないほうがよいに越したことはありません。しかし、欲や期待が強くなってしまう傾向はなかなか変えることはできません。

これまで筆者は1万3000人以上の保護者の方から相談を受けてきましたが、その多くの根底には、「親の欲と期待」から生まれた「焦り」がありました。完全になくすことはできないまでも、最小化したケースは多々あります。そのときに筆者がお伝えした次の3つの手段があります。そのうちの1つでも実践できれば効果が出るかもしれません。

(1)期待値を究極まで下げる〜感謝と満足を持てるか
(2)仮想の基準を手放す〜子ども独自の基準を作る
(3)欲、期待、焦りに使っていた“エネルギー”の向きを変える〜どうすれば今を楽しめるか

それでは順に説明していきます。

(1)期待値を究極まで下げる〜感謝と満足を持てるか

焦りが生まれるのは、親の子どもへの期待値が高いことが原因であることが少なくありません。そもそも期待値は現状よりも常に高い状態にあります。親が子どもに望む状態が現状より大きく超えてしまうと現状とのギャップが大きくなっていき、そのギャップから焦りや絶望感が出てきます。

「そんなに期待値は高くない」と思われるかもしれませんが、親の欲望は気づかないうちに、どんどん上がることがあります。「ここまでできるのだから、これもできるよね」「それもできたのなら、これももっとできるよね」と。

子どもが自分の意思で伸びようとする場合はまったく問題ありませんが、親の意思だけで進めると、このように期待値が勝手に上がり、そこに近づけようとして、指示、命令、脅迫、説得の4手段を使ってしまいます。その結果、子どものモチベーションを大きく下げていきます。

子どもは親の笑顔が見たい

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