バイデン政権を悩ます「悪夢の1968年シナリオ」 大統領選までいよいよ半年弱、カギを握るZ世代
東洋経済オンライン / 2024年5月11日 8時30分
アメリカ大統領選挙の投票日(11月5日)まで、残り半年を切った。「トランプさんとバイデンさん、今はどっちが優勢なんですか?」てなことを聞かれてしまう昨今である。
11月のアメリカ大統領選、今はトランプ氏リードだが…
この世界の定番である「リアル・クリア・ポリティクス」のデータ を見ると、4月には両者ともに支持率を下げてほぼ横一線に並んだものの、その後はドナルド・トランプ氏が少し盛り返して、最近は約1ポイント差のリードとなっている。
しかるに今は競馬にたとえれば、競走馬が向こう正面を走っている状態だ。本当に勝負がかかってくるのは第4コーナーを回るあたりからで、現時点でどっちがリードしているかはあんまり意味がない。
そして現下の選挙情勢をざっくり言えば、右側にトランプ応援団が3割くらいいて、左側には「それだけは勘弁、バイデンのほうがマシ!」と言っている人たちが3割くらいいて、残りはどうかといえば「まだ考えてない」。
もうちょっと言えば、「またあの2人なのか、勘弁してくれよ~」と思っている人が少なくなさそうだ。毎度ながらアメリカの大統領選挙の本番は9月以降であり、最後は政治に関心の薄い浮動層の奪い合いとなる。
われわれだって同様ではないか。あと1年半、来年10月までには必ず総選挙が行われる。そのときにどの党に入れるか、今から決めている人はそんなに多くないだろう。
そのときの自民党総裁が岸田さんなのか、誰かほかの人なのか、裏金事件にどういう「けじめ」がついているのか、野党が何を公約し、どういう選挙協力が行われているのかなど、不確定要素があまりにも多すぎる。おそらくは「そのときになってから考える」人が多数派なのではないだろうか。
ところがアメリカ大統領選挙になると、「今日が投票日だとしたら、どちらが勝つか」という調査結果が飛び交うことになる。とくに今年のように「もしトラ」(英語では”Trump 2.0”という表現がある)が意識されていると、皆がこの数字に一喜一憂するようになる。
しかるにこの選挙の結果は、最後は6~7つの激戦州における選挙人の足し算で決まるはずである。今の時点で「どちらが勝つか」は計算不可能と言わざるをえない。
2人とも悩みを抱え、現状は「消耗戦」の様相
そして現状は、「トランプ氏は裁判」「バイデン氏は中東情勢」が悩みの種であり、選挙戦はいささか消耗戦の様相を呈している。
トランプ氏は、4月から「口止め料事件」の裁判がニューヨーク州地裁で始まった。ほかの3つの刑事裁判ではトランプ陣営の「遅延工作」が功を奏しつつあるが、実際に公判が始まってみると、やはり予想外のことが起きつつある。
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