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梅雨後半は2週間で夏対策の体づくりを ポイントは「汗」と「リズム」

ウェザーニュース / 2021年6月21日 5時0分

ウェザーニュース

今夏は猛暑が予想されています。懸念されるのが梅雨明け後のいきなりの暑さでバテてしまうことです。この暑さを乗り切る体を作るには、今のうちから準備を始める必要があるのです。

体づくりを今始めるべき理由

ウェザーニューズ気象病顧問アドバイザーで愛知医科大学客員教授・中部大学教授の佐藤純先生は、「夏の準備を今から始めるべき」と忠告します。

「梅雨明けの暑さで、熱中症や夏バテになることがあります。特に梅雨時にボーッとした感じになる人は心配です。

熱中症や夏バテというのは、体に熱がこもってしまう『熱負け』の状態です。暑さに体を慣らす『暑熱順化(しょねつじゅんか)』に必要な期間は、10日〜2週間とされています。今からでも、やる意義は十分にあります」(佐藤先生)

一番必要なのは「汗をかく」こと

まず、何から始めたらよいのでしょうか。

「一番は、汗をかくことです。軽い運動などで体を使いましょう。散歩やウォーキングなど、汗ばむ程度に行うと効果的です」(佐藤先生)

時間が取れない場合は、通勤・通学で1駅分歩く、エスカレーターでなく階段を選ぶなど、体を使う工夫をしてみましょう。

「運動するのが難しいなら、お風呂で汗をかいてもいいでしょう。シャワーの人も、2日に1度は湯船に入りましょう。おすすめは、38〜40℃程度のぬるめの湯で15分くらいの半身浴です。頭や上半身に汗が出る程度が目安です。入浴前後の水分補給も忘れないようにしましょう」(佐藤先生)

服装でも工夫できます。

「なるべく通気性のよい服装を選びます。ボトムスは半ズボンなど丈が短めのものを選んだり、トップスの裾を出すなど、服の中に熱がこもらないようにします」(佐藤先生)

人の体は、自覚がなくても皮膚から水分が蒸散する「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」があります。梅雨の間は、ムレたりベタついたりしないようにすることが大切だといいます。

体のリズム(体内時計)を整える

もう一つ重要なのが、体のリズムを整えることです。

「人の体には、『体内時計』と呼ばれる自律神経のリズムがあります。1日の中でも、日中は活動モードの交感神経が、夜はお休みモードの副交感神経が優位になり、体温やホルモン分泌、各臓器の活動などを調整しているのです。これが乱れると、夏バテなどを起こしやすくなります」(佐藤先生)

体内時計は、生活のなかで整えていくことができるといいます。

「起床時間は、一定に保つようにしましょう。朝の光を浴びて、朝食を食べることが体内時計の調整に役立ちます」(佐藤先生)

バナナや乳製品、大豆製品などトリプトファンの多く含む食材を選ぶと、昼間は目覚めに役立つセロトニン、夜は睡眠の質を良くするメラトニンとなるので、おすすめです。

「運動も、朝の光を浴びながら散歩するのが理想的です。夜運動する場合は、軽いものにしましょう。激しい運動で体を興奮させてしまうと、目が冴えて眠りにくくなります。

ほかに、眠りの質を下げるものとして、湿度があります。除湿器やエアコンなど上手に利用して、ぐっすり眠れるようにしましょう。

眠れないからと起床時間をずらしたり、週末に寝溜めすると、リズムを崩してしまいます。眠れなくても、TVや動画など見るのは厳禁。朝まで目をつぶっているだけでも、脳を休めることはできます。たいてい2〜3日続ければ眠れるようになるので、心配しすぎないようにしましょう」(佐藤先生)

今年は7月はじめから太平洋高気圧が北に勢力を拡大するため、昨年や平年と比べて梅雨明けが早まり、暑い期間が長くなりそうです。猛暑予想の夏を乗り切るためにも、今から準備しておきたいものです。


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