伊東純也の代わりに呼んで欲しい選手/六川亨の日本サッカーの歩み
超ワールドサッカー / 2024年3月19日 13時0分
「ヤングなでしこ」ことU-20日本女子代表は、AFC U-20女子アジアカップ決勝でU-20北朝鮮女子に1-2で敗れて大会4連覇はならなかった。内容的にも後半は押されていて、グループステージ(ミスからの失点で0-1)に続いての完敗だった。
北朝鮮の実力は侮れない――ということで、21日から始まる北中米W杯アジア2次予選の北朝鮮戦もかなりの苦戦が予想されるのではないだろうか。というのも、日本の主力選手のほとんどが“海外組”なのに対し、北朝鮮の“海外組”はJ3の岐阜でプレーする左SB文仁柱(ムン・インジュ)ただ一人。それも日本でプレーしているのだから、時差に苦しむことはない。
過去の北朝鮮代表には2010年南アW杯に出場したFW鄭大世(チョン・テセ)、MF安英学(アン・ヨンハ)の他にもMF梁勇基(リャン・ヨンギ)、MF李漢宰(リ・ハンジェ)らがいた。「北朝鮮には3人の在日コリアン枠」があるとも噂されている由縁だ。
日本での試合には多くの在日コリアンが応援に駆けつけるが、在日の選手が試合に出れば応援にも力が入るのは間違いない。ただ、以前に比べるとJリーガーになる選手が減っていることも確か。「裕福な家庭の子供が多いから、ハングリー精神が希薄になった」と指摘するのは在日のサッカー関係者だが、日本との対戦で刺激を受けてプロを目指す選手が増えるかもしれない。
試合に話を戻すと、2試合とも時差の影響を受けない北朝鮮にはかなりのアドバンテージがあると見ていいだろう。そこで日本代表のスタメンを、時差等のコンディション面から予想してみた(システムは4-2-3-1)。GKはこれまでの実績と国内組ということで大迫敬介。CBは板倉滉と町田浩樹が有力だが、町田の帰国は19日と試合の2日前。このため1日早く帰国する谷口彰悟の方が試合にフィットするかもしれない。
SBは、右はC大阪の毎熊晟矢で決まりだろう。左は18日に帰国する伊藤洋輝か橋岡大樹か悩むところ。コンディション次第では2年ぶりに代表へ復帰した長友佑都という選択もあるかもしれない。
ボランチは“国内組”なら川村拓夢(広島)と佐野海舟(鹿島)※ということになるが、いくらなんでも経験不足の2人を同時にスタメン起用することはないだろう。これまでなら遠藤航とケガからの回復次第だが守田英正ということになるが、2人とも帰国は19日だ。そこで一人は17日に帰国している田中碧で、遠藤にはコンディション次第だが強行出場してもらうしかない。(※編集部注:佐野はケガで不参加が決定)
攻撃陣は南野拓実、相馬勇紀、小川航基、堂安律、上田綺世、中村敬斗の6人が19日に帰国と厳しいスケジュールになっている。そこでトップ下には17日に帰国した久保建英、左FWはアジアカップのイラン戦でプレスバックから久保と好連携を見せた前田大然、1トップに浅野拓磨(2人とも18日に帰国)と、スピードを武器にする2選手を前線に配置。問題となるのは右FWで、ここは堂安に無理をしてもらうしかなさそうだ。
こうしてコンディション面から人選を考えていて、是非とも今回招集して欲しかったのが浦和に移籍して好プレーを連発している前田直輝だ。スピードとキレのあるドリブル突破を武器に、カットインからの左足シュートに加え、タテにも仕掛けられるウインガーで、第4節の湘南戦では今シーズン初ゴールも決めた。
伊東純也の招集が難しい現状のなか、森保一監督には6月シリーズで前田直の招集を期待したいところである。
【文・六川亨】
この記事に関連するニュース
-
U23大岩ジャパンはパリ五輪に暗雲…「負けたら終わり」の次戦 強豪カタールの要注意選手
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月23日 12時18分
-
U-23日本代表のパリ五輪最終予選に「3つの不安材料」…六川亨氏がシビアに検証
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月15日 9時26分
-
在日Jリーガーが語る北朝鮮代表の素顔 「これだけは言いたい」…“一面”だけでは見えない同胞の温かさ【独占インタビュー】
FOOTBALL ZONE / 2024年4月5日 6時50分
-
北朝鮮代表デビューの24歳Jリーガー、「在日朝鮮人で良かった」と語る訳 「形上は敵だけどこんなにも応援してくださる」【独占インタビュー】
FOOTBALL ZONE / 2024年4月4日 6時50分
-
好調ゆえに招集難航“パリ五輪世代”海外組の実情…初ゴール決めたデュッセルドルフ内野貴史「どうなるかまだわからない」
ゲキサカ / 2024年4月1日 7時8分
ランキング
-
1C大阪VS横浜FM、試合中倒れた急病人の意識は確認 チーム医師らが客席に駆け付け対応→救急車で搬送
FOOTBALL ZONE / 2024年4月27日 17時30分
-
2「衝撃的で恥ずかしい夜」 大谷翔平7号で敵地紙が赤っ恥、ブーイング消され「今季最悪の試合」
THE ANSWER / 2024年4月27日 11時27分
-
3大谷翔平がMLB日本人通算HR記録を更新 それでも超えられない「ゴジラ松井」という高い壁
NEWSポストセブン / 2024年4月23日 17時30分
-
4横綱照ノ富士の憂鬱…辞めるに辞められず、後進育てつつ騙し騙し土俵に立ち続ける重責
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月27日 8時0分
-
5大谷翔平に近距離1mでブーイングしたまさかの人物 「面白い」「ブーって言ってる」と日本人笑撃
THE ANSWER / 2024年4月27日 21時3分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください