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コンカー社長・橋本祥生「アナログな経費・交通費の精算業務をデジタルに置き換えて」

財界オンライン / 2024年3月28日 7時0分

橋本祥生・コンカー社長

「経費精算のない世界を実現し、日本の企業の国際競争力の向上に寄与していきたい」

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 2011年の創業からクラウド型出張・経費管理サービスを展開している草分け。それまでは使った経費や交通費の精算は自ら手入力し、領収書を糊付けして経理部門に申請していた。その経理部門も自らチェックするなど「付加価値を生まない作業に時間と手間をかけていた」。

 しかし、22年の電子帳簿保存法の改正によりスマートフォンで領収書を撮影すれば原本を捨てることが可能となった。さらにその画像をネット上の経費精算システムに送れば、領収書の内容が自動的に文字データとして保管される。営業で外回り中の社員も、会社に戻って精算業務をする必要がなくなる。

 既に経費精算サービスは野村ホールディングス、三井物産、味の素、ファーストリテイリング、LIXILグループなど業種・業界を問わず1755企業グループ以上が導入している。

「キャッシュレス」「入力レス」「ペーパーレス」「承認レス」という4つのレスを実現してきたが、インボイス制度で企業の経費精算でも事業者登録番号や適用税率などが記された適格請求書が必要となった。そのため、キャッシュレス決済の場合でも紙の領収書を受け取る〝アナログへの逆戻り〟が起きている。

 同制度による経費精算業務の負担は年間人件費換算で約1兆4045億円という独自試算を公表。その上で、「キャッシュレス決済時には適格な領収書を不要とする要件緩和により、社会的コストの削減を目指したい」と訴える。今後は30年来蓄積してきた経費精算のビッグデータを活用し、AI等と組み合わせて新サービスを提案する考え。

 NEC時代の20代後半は流通業向けにサプライチェーンの基幹システムを他のパートナー企業とも共同利用するエコシステムの構築に携わった。30代には建設業向け共同利用型基幹サービスの企画をリード。今でいうSaaSの前身だ。「この経験が今でも生きている」と話す。

 趣味はゴルフで、座右の銘は「人間万事塞翁が馬」。

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