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【速報レビュー】Apple M3搭載で何が変わる? 新15インチ「MacBook Air」

ASCII.jp / 2024年3月7日 23時0分

15インチのM3搭載MacBook Air。カラバリはミッドナイトのモデルを速報します

 アップルがApple M3チップを搭載する新しいMacBook Airを発表、3月8日から発売します。今回は13インチと15インチのモデルが一斉に入れ替わります。好評の新しいデザイン、カラーバリエーションはそのままに、大きくパフォーマンスの向上を図ったM3搭載MacBook Airの15インチモデルを速報します。

高パフォーマンスがさらに更新。AI PCに真価を発揮

 新しいMacBook Airは13インチが16万4800円から、15インチが19万8800円からという、M2搭載機と同じ価格設定になりました。Apple Storeで仕様をカスタマイズしたモデルについてはM3モデルの価格がM2モデルから変わる場合があります。例えば値上げが実施される前の13インチM2搭載MacBook Air「8コアCPU/10コアGPU/8GBユニファイドメモリー/512GB SSDストレージ」を選択すると20万8800円でしたが、同じ13インチのM3搭載MacBook Airで同スペックを選択すると19万4800円なので、1万4000円ほど安価になっています。

15インチのMacBook Airは本体の厚さが約1.15cm。質量は約1.51kgです

 Apple M3チップの恩恵は高い処理性能を確保しながら、駆動時に消費電力を低く抑えられる使い勝手の良さと、機械学習処理の強化にもつながっています。

 アップルはプレスリリースの中で「MacBook AirはAIのための世界最高のコンシューマ向けノートブック」として、新しいMacBook Airの特徴をうたっています。2024年もWindows陣営のプレミアムPCが「AIパソコン」を旗印にうたいながらガンガン攻めています。アップルも「AI系タスクへの対応はこれまで通り万全」であることを前提としながら、今回から敢えてMacBookシリーズのAI対応を掲げて「パワフルなカメラ機能、リアルタイムで音声をテキストに変換する機能、翻訳、テキスト予測、画像を認識する機能、アクセシビリティ機能などを有効にできる」と強くアピールしています。

 Apple M3チップは去年の秋にアップルが発売したMacBook Proに採用されています。13インチのモデルにはCPU/GPUが8コアという機種もありますが、15インチのモデルでは標準の仕様になる8コアCPU/10コアGPUのM3チップが新しいMacBook Airの多くのモデルに載っています。スペックを見る限り、2023年モデルの14インチM3搭載MacBook Proと同じ仕様のチップです。

環境光センサーを搭載するバックライトMagic Keyboard。Touch IDを引き続き採用しています

 M3とM2のモデルがハードウェア的に異なる点は、M3搭載機がハードウェアアクセラレーテッドメッシュシェーディングとレイトレーシングに対応していることです。PCゲーミングの映像表現も含むパフォーマンス向上が期待できます。またメディアエンジンが、低ビットレートでも高画質をキープするAV1デコードに対応しているので、動画ストリーミングサービスの視聴体験もベースアップが図れると思います。

Thunderbolt/USB 4ポートは左側に2基。MagSafe 3ポートもあります
右側にはハイインピーダンス対応の3.5mmヘッドフォンジャック
大きめサイズの4点フットは安定感も抜群
被服の色をMacBook本体と合わせた電源ケーブルを同梱

15インチPCで最高クラスのポータビリティー

 内蔵するバッテリーは13インチ、15インチのモデルともにApple TVアプリのムービーを連続再生した場合でも最大18時間を確保。インテルベースのMacBook Air旧機種よりも最大6時間伸びています。参考までに、筆者はM3搭載MacBook Proを買ってから5ヵ月ほど使っていますが、バッテリー持ちの良さはとても安定している実感があります。

デュアルUSB-Cポート搭載35Wコンパクト電源アダプタを付属

 6GHz帯が利用できるWi-Fi 6Eに対応したことで、Wi-Fiによる通信が前世代と比べて最大2倍速いことをアップルはうたっています。Wi-Fi 6Eの対応ルーターなど環境を整えている方はメリットが得られそうです。

本体を閉じたまま、Thunderbolt/USB 4ポートにつないだ外部ディスプレイに画面を出力。最大2台まで対応します

 M3搭載のMacBook Airは、本体を閉じた状態で最大2台の外部ディスプレイと同時につなぐことができます。モバイルワークをMacBook Airでこなしつつ、自宅やオフィスでは大きな外部ディスプレイにつないでデスクトップのMacのように使うスタイルに拡張性が生まれました。

 なお今後、14インチのM3搭載MacBook ProにもmacOSのアップデートで同じ機能が提供される予定です。

ミッドナイトは少し青みがかったエレガントなダークカラー

これから買うなら「M3がおすすめ」な理由

 M2搭載のMacBook Airには「ミッドナイト」というカラバリモデルがあります。本機の天板からキーボード、トラックパッドまで、ダーク系のアルミニウムであることから付着した指紋が目立ちやすい筐体でした。M3搭載MacBook Proの新色「スペースブラック」に採用された酸化皮膜コーティング処理をかけたことで、指紋は付くことは付くのですが、前のモデルよりも目立ちにくくなりました。これからMacBook Airの購入を検討される方はミッドナイトの表面処理も確かめながら全カラバリをゆっくり吟味してみてください。

酸化皮膜コーティングにより指紋が目立ちにくくなりました

 アップルは2023年秋に、製品の素材・電力・輸送における温室効果ガスの排出量削減などを実現した「アップル初のカーボンニュートラル製品」としてApple Watch Series 9とApple Watch Ultra 2を発表しました。

 今回のM3搭載MacBook Airでは、アップルの製品で初めて再生素材の使用率が50%に到達しました。筐体には100%の再生アルミニウムを使っています。もちろん質感や強度はバージン素材のアルミニウムと何ら変わりはありません。

 伝統のくさび形(ウェッジシェイプ)デザインを受け継いできたApple M1搭載のMacBook Airについては、残念ながら今後日本国内の家電量販店では在庫がなくなり次第販売を終了します。M2搭載のMacBook Air 13インチは販売価格が14万8800円からとなり、引き続き購入できます。

 今年もまた6月にはアップルが世界開発者会議「WWDC」で、macOSに関連するイノベーションを発表するでしょう。生成AIに関連するアップル独自のアプリやソリューションも加わるかもしれません。次のmacOSの進化に備えて新しいモバイルPCをいま選ぶのであれば、AI系のアプリやサービスを快適に使いたおせるM3搭載MacBook Airが有力な選択肢だと言えます。

 

筆者紹介――山本 敦  オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

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