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電動バイクと比べてみた! ガソリン車のメリットとは?

バイクのニュース / 2024年3月14日 9時10分

環境保護の観点から、クルマやバイクの電動化が進む現在でも、ガソリン車の新型も続々と発売されています。では、電動バイクと比較した時、ガソリン車にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

■こんなにある!ガソリン車にしかない魅力とは

 バイクやクルマの電動化が進められていますが、依然としてガソリン車の新型モデルも続々と発売されています。これは、電動のバイクやクルマが全ての点においてガソリン車を上回っている訳ではないことを表していると言えるでしょう。

左:ヤマハの原付一種スクーター「Vino」の定地燃費値とタンク容量から算出した航続距離は360km 右:ヤマハの原付一種電動スクーター「E-Vino」の定地テスト時の航続距離は32km左:ヤマハの原付一種スクーター「Vino」の定地燃費値とタンク容量から算出した航続距離は360km 右:ヤマハの原付一種電動スクーター「E-Vino」の定地テスト時の航続距離は32km

 では、ガソリン車にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

 電動バイクと比べたガソリン車のメリットは、実用性の観点でのメリットと趣味性の観点でのメリットの2種類に分けることが可能です。まず、実用性の観点で考えたガソリン車の最大のメリットは、「航続距離と軽さの両立」です。

 多くの電動バイクの航続距離は、ガソリン車と比べて短いもの。例えばヤマハ「E-ビーノ」の定地テスト時の航続距離は32kmであるのに対し、同じヤマハの「ビーノ」の定地燃費値とタンク容量から算出した航続距離は360km。カタログ上では実に10倍以上の差があります。

理論上は、バッテリーさえ大きくすれば電動バイクでも航続距離を伸ばすことは可能(写真:日産ARIYA nismo)理論上は、バッテリーさえ大きくすれば電動バイクでも航続距離を伸ばすことは可能(写真:日産ARIYA nismo)

 理論上は、バッテリーさえ大きくすれば電動バイクでも航続距離を伸ばすことは可能。しかし、ここで問題となるのがバッテリーの重量や価格です。

 バッテリーを増やすと車重がどんどん増えていくことは想像に難くありません。事実、ガソリン車同様の航続距離を達成した日産「アリアB9」の重量は2230kg。似たようなサイズのホンダ「ZR-V」グレードXのFF車の重量は1460kgとなっており、重量差は顕著です。

 クルマにおいても重量増は、運動性能の低下やタイヤの消耗量の増加を招くためデメリットとされていますが、手で押したり停車中に足で支えたりするバイクにとってはさらに大きなデメリットです。

 また、バイクやクルマで使用されるリチウムイオンバッテリーは高額。バッテリーを大型化すると、ただでさえ高い電動バイクの車体価格がさらに上昇してしまいます。

 そのため、多くの電動バイクではバッテリーを大きくしないことで、航続距離を犠牲にしつつも重量増と価格増を防いでいるのです。

■ガソリン車は電動バイクに比べ、寒さに強いというメリットも!

 電動バイクで使用されているリチウムイオンバッテリーは寒さに弱く、冬場は航続距離が短くなってしまう可能性があります。これは気温の低下に伴いバッテリー内の電解液の粘度が上がり、電流を発生させる化学反応が鈍くなってしまうため。

リチウムイオンバッテリーはスマートフォンにも使用されているリチウムイオンバッテリーはスマートフォンにも使用されている

 リチウムイオンバッテリーはスマートフォンにも使用されています。冬場はスマートフォンの電池の減りがやけに早いと思ったことのある人も多いのではないでしょうか。

 それと同じことが、電動バイクのバッテリーにおいても起こる可能性があると考えると分かりやすいでしょう。

 一方、ガソリン車の場合は多少バッテリーが弱ってしまっても、セルモーターを回す程度の電力は残っていることがほとんど。近年のフューエルインジェクションを採用したバイクは、気温に合わせて最適な燃調を設定するため、冬場でも問題なくエンジンを始動することが可能です。

ガソリン車の実用的なメリットとして給油速度上げられるガソリン車の実用的なメリットとして給油速度上げられる

 最後に、ガソリン車の実用的なメリットとして挙げられるのが、給油速度です。電動バイクのバッテリーの充電には長い時間がかかりますが、ガソリン車の給油は数分程度で終わらせることが可能。

 なお、現在では電動バイクのバッテリーをステーションで交換する方法も模索されており、将来的に実用化された場合、給油時間のメリットはなくなってしまうかもしれません。

 続いて、ガソリン車のメリットを趣味性の観点で考えた時、真っ先に思いつくのがシフトチェンジの存在でしょう。

電動バイクは、現在シフトチェンジの仕組み(モード変更のみ)が組み込まれていない(写真:ZERO MOTORCYCLES SR/S)電動バイクは、現在シフトチェンジの仕組み(モード変更のみ)が組み込まれていない(写真:ZERO MOTORCYCLES SR/S)

 電動バイクのモーターは低回転から安定して高いトルクを発揮するため、基本的に現在はシフトチェンジの仕組みはありません。趣味でバイクに乗っている人にとって、加減速時のシフトチェンジは大きな楽しみのひとつと言えるでしょう。

 また、ガソリン車の場合は、気筒数や気筒配置、ボアストローク比などによって多様なエンジンフィールがあります。これもガソリン車にしかない魅力であると言えるのですが、電動バイクも出力特性のセッティング等によって個性を出すことは不可能ではないかもしれません。

※ ※ ※

 このように、ガソリン車には、電動バイクにはないメリットがいくつかあります。ただし、趣味性のメリットは別として、実用性のメリットについては今後の技術革新で電動バイクに追いつかれてしまう可能性も否定はできません。

 電動とガソリン、それぞれのバイクの今後の動向に注目したいところです。

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