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【老後の自己破産】借金が「200万円」ある70代です。年金以外に収入もなく「自己破産」をしたいのですが、デメリットはありますか?

ファイナンシャルフィールド / 2024年3月10日 5時40分

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どうしても借金が立て込んで支払えなくなった場合に選ぶ手段として、自己破産があります。裁判所を通して行う負債整理手続きのひとつで、自分の財産をすべて債権者へと分配し、状況によっては返済義務が免除される可能性のある制度です。   ただし、財産をすべて失うだけでなく後見人になれないなどデメリットも少なくありません。   今回は、負債整理の自己破産についてや、老後の自己破産を予防する方法などについてご紹介します。

自己破産とは

払えなくなった借金の整理方法には「自己破産」、「個人再生」、「特定調停」、「任意整理」の4種類があります。各負債整理方法の特徴を表1にまとめました。
 
表1

負債整理方法 自己破産 個人再生 特定調停 任意整理
内容 自身が持つ財産をすべて金銭に換え、債権者に分配する制度。場合によっては返済の責務が免除される。 裁判所が認めた再生計画に基づいて返済総額を少なくし、3年で完済できれば残りの債務などが免除される制度。 返済を前提とした債権者との話し合いを裁判所が仲介して行う制度。 弁護士など法律家の専門家に依頼して債権者と返済方法などについて直接話し合いをする制度。
必要な費用 ・収入印紙:1500円(免責許可の申立てをしないなら1000円)
・郵便切手:管財事案は約6000円 、同時廃止事案は約5000円
・予納金:管財事案は40万円以上、同時廃止事案は約1万2000円
裁判所への手続き費用A:代理人弁護士がいる場合は3万円程度、代理人弁護士がいない場合は21万5000円程度 ・収入印紙:500円
・郵便切手:84円5枚と10円1枚
・債権者ごとに申立書の作成が必要
弁護士事務所により変動

※裁判所の各ページを参考に筆者作成
 
自己破産は4種類のなかでも財産をすべて処分する必要があるなど、最も動きの大きい負債整理です。
 
自己破産をすると、誰かの後見人にはなれません。さらに、自己破産後の財産を管理する破産管財人が選ばれた場合は裁判所の許可なしで転居や長期旅行ができなくなったり、郵便物が自分ではなくまず破産管財人へ届いたりする可能性もあります。
 
また、持ち家が自分名義の場合は持ち家も手放すことになるため、家族がいる場合は家族にも大きな影響を与えます。
 

自己破産することなく生活する方法

老後の自己破産を予防する方法は、働いているときから老後を見据えてしっかり貯金することです。退職後は収入が年金のみとなるため、ローンが残っていると年金と貯金から支払わなければなりません。
 
もし貯金が足りないと借金をすることになり、借金がたまった結果老後に自己破産をする方もいます。事前に老後に必要となるであろう金額をある程度予測し、必要なお金よりも余裕を持った金額が貯金できるようにしておきましょう。
 
また、仕事の退職時期を遅らせることも方法の一つです。働く期間が長ければ収入も増え、受け取れる厚生年金額も増額します。
 
老後に行える方法は、生活費の見直しです。働いていたときと比べれば、多くの場合は収入が減ります。しかし、働いていたときと同水準の生活を続ければ支出が収入を上回り、最終的に借金が必要となる可能性もゼロではありません。
 
費用をおさえられるところはおさえて、負担を減らしましょう。
 

自己破産を防ぐには勤務時代からの計画的な貯金が重要

自己破産は裁判所が認めれば負債の返済義務がなくなる負債整理方法ですが、代わりに自身の財産も金銭に換えて債権者へと渡ることになります。持ち家がなくなるだけでなく、後見人になれない、破産管財人が選ばれれば住む場所も制限される可能性があるなど、デメリットも少なくありません。
 
老後の自己破産を防ぐには、働いているときに計画立てて貯金をしておくことが重要です。なるべく早い段階から老後の生活を見据えて貯金を始めましょう。
 

出典

裁判所
 名古屋地方裁判所/愛知県内の簡易裁判所 破産の手続・自己破産の申立てを考えている方へ

 仙台地方裁判所/仙台家庭裁判所/宮城県内の簡易裁判所 個人再生手続利用にあたって
 鹿児島地方裁判所/鹿児島家庭裁判所/鹿児島県内の簡易裁判所 特定調停手続
 債務整理の方法についてのQ&A
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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