[MOM2390]上田西DF大久保龍成(3年)_迷いなきプレーの具現者!PKキッカー志願は「自分でもよく分からない」
ゲキサカ / 2018年1月2日 22時14分
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 全国高校選手権2回戦 上田西高 1-0 京都橘高 駒沢]
上田西高(長野)に白尾秀人監督がやってきたのは2016年度。そこからチームがどう変わったのか。主将のDF大久保龍成(3年)は言う。
「それまではロングボールを蹴るだけだったのが、どのプレーにしても、最後までやりきることを徹底するようになりました。実際に、他の強豪校と試合をしてみても徹底されていて『監督の言うとおりだな』と思いました」
京都橘高(京都)には技術で劣る。でも、ひたむきさと泥臭さは徹底する。その割り切りと迷いのなさが試合の結果がつながったといっていい。
GK小山智仁(3年)は、「試合が始まるまではそうでもなかったですけど、試合が始まったら緊張しました。キックが乱れたりプレーに波がありましたけど、勝てばいいと思っていた」と語るが、初戦の入り方として、チーム全体がそこまで硬さを感じさせなかったのは事実だ。
難しいことはしない。できることだけを徹底する。こういった意識を徹底するチームはミスが減り、堅調な試合運びを見せることが、選手権の舞台では多い。
それが後半23分のPKのチャンスでも現れた。PKを獲得したのはわずか1分前に投入されたFW田中悟(2年)だ。「『落ち着いてやれ』と言われて入りました。いつも途中交代なので、試合の入り方には慣れています。なんとかしようと、ドリブルをしようとしたら後ろから倒されました」と振り返る。
入ってからの積極的な動きが、わずかに京都橘の守備陣のリズムを後手に回したか。だが、このPKのチャンスに、真っ先にボールを持ったのは倒された田中悟ではなく大久保だった。「自分でもよく分からなかったんですけど、PKになった瞬間、自分が走り出してボールを取りに行ってました。もう、決めたい気持ち一つでした」。
この思いの一途さが、ゴール左上という難しいコースへのキックも成功させる。まさに迷いなき右足の一振りだった。ちなみに、殊勲のPKを獲得した田中悟は「自分で蹴りたい気持ちもちょっとありましたが、キャプテンに託しました」。すべてを背負って決勝点を決めた。
大久保は守備でも京都橘の完封に貢献。「攻撃の起点を作らせない」徹底した動きを貫き、上田西の選手権初勝利を導いた。「PKを取ったのは仲間。自分は蹴っただけ。でも、歴史的なゴールになったのはうれしいです」と素直に喜ぶ。
なぜ、京都橘という強豪校と、選手権初戦という舞台で堂々と渡り合えたのか。それは県予選後に行った強豪との練習試合が大きいのかもしれない。特に地元のJクラブ、松本山雅FCトップチームとの練習試合は感慨深いものがあったようだ。
「以前、Jリーグの試合でボールボーイをやらせてもらったことがあるのですが、その時躍動していた選手たちと試合ができたことは嬉しかったです。プロは判断、パスまですべてが速い。30分×2本でしたけど、いつもより疲れましたし、プロのすごさを肌で感じることができました」
自分たちの強みはセットプレー。前半からそのチャンスがありながら得点に結びつけられなかったのは反省点だ。それでも、より自分たちらしさを徹底し、全国に上田西のサッカーを見せつける。
(取材・文 伊藤亮)●【特設】高校選手権2017
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