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ハリルホジッチ前日本代表監督会見要旨:前編

ゲキサカ / 2018年4月27日 22時7分

 練習の中身にしても、選手の集中度、そして質の高さについても本当に素晴らしく、ビッグなブラボー、ビッグなメルシー、ありがとうというものを申し上げたい。3年前から、私としてはだれとも何の問題もなかった。特に選手との問題はなかった。常にコンスタントに選手たちと連絡を取り合っていた。海外組だろうと、国内組だろうとだ。何度、海外組の選手と電話で話したことだろう。国内組もそうだ。連絡を取り合って、コミュニケ―ションをコンスタントに取り続けてきた。コーチにしても、だれとどういう話をしないといけないか、どういうメッセージを伝えないといけないかということを、きっちりとやってきた。だから、代表チームと一緒に合宿をやっているときも、公式戦をやっているときも、必ず私はオフィスをしつらえてもらい、そこに選手たちに来てもらい、いろいろと話し合いができる場をつくってきた。私だけではない。私のアシスタントと選手がいろいろ話し合うことによって調整できるようにしてきた。GKコーチはGKの選手たちと、私のアシスタントコーチはだれと連絡を取るかが決まっていて、選手といろいろ連絡をして、私は違う形で彼らと連絡を取った。

 みなさんがそれについてはしっかりと証人になってくれると思うが、人前でだれか一人の選手のことを批判したことは一度としてない。いつも私が言っていたのは『悪いのは私』という言葉。『批判するなら私を批判してくれ』と言ってきた。でも実際にピッチで選手たちと1対1で話すときはちょっと違っていた、何か言いたいと思うときは、面と向かって言うようにしている。選手によっては、ストレートな物言いに慣れていない選手もいたかもしれない。しかし、私にしてみれば、選手たちのこのチームに対する思い入れは強かった。23人を呼んでチームを編成していても、23人全員が試合に出られるわけではなく、試合に出られる選手、出られない選手がいる。それは日本だけではない。どこでも同じだ。それでうれしかったり、うれしくなかったりするわけだが、まさに歴史的な勝利でオーストラリアに勝って、W杯予選を突破したあとですら、2人の選手がガッカリしていた。試合に出られなかったことで、ガッカリしていた。その前に何年も試合に出ていたわけで、それでガッカリしていること自体、私は少し悲しく思った。

 私たちはものすごく練習した。個人的にも2か月休みなく、ずっと働いてきた。もちろん、休みを取ろうと思えば、いつでも取れる立場にあるが、日本に来たのはチームを育てるためだった。人々が私に頼んだのは、W杯予選を突破することで、それが終わったあとに、いろいろ何かやりましょうという話をしていた。それで予選を突破した。それも首位通過だ。我々のいたグループは大変なグループだった。みなさんの中には『当たり前じゃないか、日本はいつも予選を通過してきた』とおっしゃる方もいるかもしれないが、そんな楽なことではなかった。歴史に残るような試合もした。初戦を落として予選を突破できるチームというのは初めてだった。オーストラリアにも初めて勝った。全員がパニクっていた。『ハリル、若い選手を起用するじゃないか』といったときのみなさんのパニクりぶり。それにも関わらず素晴らしい勝利を勝ち取った。疑問に思っていた人々が、つまりは“彼らで大丈夫かな”と思われていた選手たちが、そこで抜きん出た力を発揮してくれた。こんな若い選手を呼んでいいのかと納得していない人もいた。

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