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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:遥かなる頂へと(松本山雅FC U-18)

ゲキサカ / 2019年8月15日 16時5分

 グループステージはあと2試合。次の相手は前回王者であり、浦和同様にプレミアEASTに主戦場を置く清水エスパルスユース。だが、中村に臆する雰囲気は微塵もない。「決勝トーナメント進出はこのチームが成し遂げていないことですし、それができれば歴史を変えられますし、個人としてはプレミアでやっているエリートのヤツらから点を取りたいですね。3年間ずっと溜めてきたモノを生かせる舞台なので頑張ります」。強気な言葉が頼もしい。この夏に緑の凱歌を上げることはできるのか。

 7月24日。どこまでも青い群馬の夏空にタイムアップのホイッスルが吸い込まれると、緑の番号を背負った真っ白なユニフォームが、緑の芝生にバタバタと倒れ込む。「不甲斐ないですね。今日が一番悔しいです」。2年前の全国もピッチで経験した樋口が唇を噛む。清水エスパルスユースには0-1で惜敗しながら、決勝ラウンド進出の可能性を残して迎えた第3戦。モンテディオ山形ユースは容赦なく4つのゴールを叩き出し、スコアボードのゼロを変えられなかった山雅のチャレンジは、今回も3試合で幕を閉じることとなった。

 関島は近いようで遠い彼らとの距離を実感していた。「個人個人の技術もそうですけど、1つのミスの大きさというか、県リーグはミスをしても失点しなかったりする中で、こういう所に来たら1つのサボりだったり、切り替えの遅さでやられてしまうので、そういう所の差は感じました」。その意見に樋口も同調する。「県リーグのプレスとは全然違うし、思うようにボールを保持できなくて、高いレベルでやっている部分の差は結構感じましたね。普段レッズさんとかエスパルスさんとかとリーグ戦で戦っていれば、もっとできたんじゃないかなと思います」。その目で、その足で体感しないとわからない領域で、日常の差が確かにあったのだろう。

 試合終了直後。西ヶ谷は選手たちに話し合いを促す。テーマはまったくのフリーからヘディングを決められた4失点目について。「『アレは個人でどういう責任だったの?』って。あの瞬間にあんなことを言うのはどうかとも思うけど、解決させなきゃいけないことでしょ、と。彼らは責任の所在を凄く曖昧にしてしまいがちで、結果はしょうがないけど、今後ああいうことが起きないようにどうやって発信していくんだって部分で、そういうのは確かめていくべきだし、僕は結構問いかけますよ。何となく『勝ってオッケー』みたいな所が県リーグだとあるから、普段はほぼほぼそういうことの繰り返しです」。

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