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『SEVENDAYS FOOTBALLDAY』:ピカピカの社会人1年生(桂陸人)

ゲキサカ / 2024年5月28日 19時6分

この春から社会人になった桂陸人。スーツ姿が初々しい

東京のユースサッカーの魅力、注目ポイントや国内外サッカーのトピックなどを紹介するコラム、「SEVENDAYS FOOTBALLDAY」

 それはサッカーの世界で行けるところまで行きたかったけれど、もうその道に未練はない。最高の仲間と、最高の時間を過ごした思い出を胸に、今度は自分で選んだ新しい世界で絶対にのし上がってやる。ひたすら上だけを目指し続けているアイツらと、胸を張ってライバルだと言い切れるだけの、今を生きていくためにも。

「これだけサッカーを上のレベルでやってきて、1回どん底に落ちて、という想いをした人間ってなかなかいないと思いますし、なかなかみんなができる経験ではないので、もう後は上がっていくだけなのかなって。サッカーで培ったものは社会人にも通ずる部分があると思いますし、そういった部分を自分の強みにしながら、自分が選んだ『社会人として、立派なビジネスマンになる』という道を正解にしたいですし、まったく新しい世界に飛び込んで、揉まれて、成功したいという想いはあります」。

 かつてはサンフレッチェ広島ユースの10番を背負い、年代別代表も経験するなど、将来を嘱望されていた生粋のサッカー小僧。桂陸人はこの春から新たな希望にあふれたピカピカの社会人1年生として、ビジネスの世界へと身を投じている。


 最初にその兆候が現れたのは、高校2年生の秋。学校のみんなと関東に行った修学旅行でのことだった。「帰りの羽田空港で、搭乗手続きをしたあとの待ち時間があるじゃないですか。その時にお腹のあたりが痛くて急に立てなくなっちゃって、『ヤバい……』って。でも、その時は何が何だかわからなかったですし、置いていかれるわけにもいかないので、飛行機に乗ったんですけど、もう本当に痛くて、飛行機の中で席を4席分空けてもらって、寝っ転がって、吐きまくっていました」。

 広島空港に到着するや否や、救急車で病院に搬送される。診断の結果は『尿管結石』。想像もしていなかった病名にもちろん不安は覚えたものの、1週間ほど入院しただけですぐに練習へ復帰し、直後にあったJユースカップの試合にも出場。その後は特に症状も出なかったため、普通の日常を取り戻していく。

 小学校4年生の時に広島高陽FCで本格的にサッカーを始めた桂は、中学進学時にサンフレッチェ広島ジュニアユースのセレクションに合格。ここから一気に才能を開花させ、2年生の3月に初めてU-15日本代表に招集を受けると、以降は年代別代表の常連として中村敬斗や菅原由勢、谷晃生、鈴木冬一といった同級生や、1つ年下の久保建英らと切磋琢磨する日々を過ごしていく。

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