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〈新NISA〉株価が上昇した銘柄は「有名になった俳優」と同じ?…迷っているうちに株価が上がってしまったときの賢い対処法【サラリーマン投資家が助言】<br />

THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年3月21日 12時15分

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(※写真はイメージです/PIXTA)

買うか迷っているうちに、狙っていた銘柄の株価が上昇して買えなくなってしまった…。そんな経験をしたことがある人もいるでしょう。その場合、購入自体を見送るべきなのでしょうか。本記事では『新NISAはほったらかしが9割』(双葉社)から著者の長田氏が、買いのタイミングを逃した銘柄への「適切な対処法」について詳しく解説します。

狙っていた株が上がってしまったとき、買う?買わない?

狙っていた株を「いつ買おうかな」と考えていたときに、気がついたらスルスルと株価が上昇していってしまった。

「今から買うのは、安い値段を知っているだけに悔しいし、もったいないから買うことができない」

投資家なら誰しも味わったことがある感覚でしょう。

そうして買うのを躊躇しているうちにも株価はさらに上昇していき、ついには手が出ない高値まで上り詰めて後悔する。

あるいは途中で我慢できずに「えいや!」とばかり飛びつき買いをした途端に株価は天井をつけてあとは下がっていくばかり。こうした苦い経験をお持ちの方も多いことでしょう。

特に新NISAでは短期売買で利益を取りにいく投資法ではなく、じっくりと腰を据えた中長期投資が基本。

さらに年間投資枠も決まっていますから、買うタイミングは慎重にならざるを得ません。「できるだけ引きつけて買いたい」と考えるのが投資家心理というもの。その結果、買うタイミングを逃してしまうケースもあるでしょう。

「買っていい株」と「買ってはいけない株」の見極め方

狙っている銘柄の株価が上がってしまったとき、つまり買うタイミングを逸してしまったときどう対処すればいいのか?

それは株価が上がった理由によって異なります。

株価が上昇するのは様々な理由がありますが、長期的に狙っている銘柄が短期的な材料株として物色されているときには手出しをせずじっと我慢するのみです。

たとえばEという銘柄を狙っていたとして、その銘柄が市場テーマに乗って注目株となり、株価が上昇しているようなときには、買いは見送ったほうがいいでしょう。

市場の注目銘柄となり出来高も増えると、目先の値動きの良さにつられて短期値幅取り狙いの投資家が集まってきます。

そうした俗に言う“お祭り”状態のときには手を出してはいけません。海千山千のプロやセミプロの投資家がわさわさと集まって盛り上がっている鉄火場に素人が自分から乗り込んでいっては、ほぼ間違いなくやられてしまうのがオチです。

たいていは我慢できずに買った途端に株価は下落に転じて、元の値段近辺まで下げるような結果に終わることが多いもの。

株式市場は常に新しいテーマを求めているため、一時的な材料やテーマに乗って上がった銘柄はその材料に対する市場の熱が冷めた途端に売られて落ちるのも早いのです。

一方、株価が上がった理由が“好決算の発表”など企業の成長性、将来性への裏付けが要因となって株価上昇した場合は、ためらわずに買っていいケースです。

この場合は材料やテーマといった短期的な要因ではなく、企業そのものの価値が上がり、その結果株価上昇という企業評価につながっています。

これは “株価は企業の業績に収斂する”という株価形成の原則に則った動きといえますから、中長期で見れば明らかに買っていい理由付けになります。

まずは「100株」購入して様子を見る

ではどのように買えばいいのか?

好決算が発表されて今後も業績の改善が進むことが期待できるような銘柄については、高値であってもまずは100株購入して様子を見るべきでしょう。

100株購入して、そのまま上がれば良し。下がったとしても安くなったところで追加購入すれば良し。将来的な業績の向上が見込める企業の株は、いったん利食いで下げたとしても、好業績を背景に再度上昇に転じるものです。

好業績が評価されて株価が上昇した銘柄に「ダイコク電機」があります。

ダイコク電機はパチンコホール向けコンピュータシステムの開発・製造・販売及びパチスロ遊技機の開発・製造・販売などの業態ですが、スマパチ・スマスロ関連の需要増加を背景に売上・利益が増加したことから株価は大きく上昇しました。

初動の段階で大きく上昇しましたが、そこから深い押し目を作ることなく上昇していきました。

ダイコク電機に狙いをつけて買うタイミングを計っていたとして、初動段階で買えずに「そのうち下がるだろう」と押し目を待っていても、深い押し目がないまま上昇を続けているのですから、いつまで経っても買い場はやってこないことになります。

「押し目待ちに押し目なし」の格言通り、狙っていた銘柄が上がっていくのをただただうらめしそうに眺めているだけ。「ああ、あそこで思い切って買っていれば……」と後悔してもしきれません。

そこでもしも100株だけでも買っておけば、自分も値上がりを享受できるのですから精神状態はまったく違います。

さらにタイミングを見て追加購入してもいいし、そのまま100株だけ保有していてもいい。あとは売りたいタイミングでしっかり利益を確定すればいいだけです。

株価が上昇した銘柄は「有名になった俳優」と同じ

容姿端麗な俳優でも、駆け出しの頃はCMに出演しても高いギャラはもらえません。その後、TVドラマや映画でキャスティングされるなど、有名になればなるほどCMのギャラは高くなっていくものです。

最初の頃は安かったと思っても、誰もが知っている俳優にまで知名度が上昇したら、デビューしたてのときとはギャラの金額が違うのは当たり前でしょう。

ダイコク電機のように好業績が評価されて株価が上がった銘柄は、有名になった俳優と同じです。

俳優の価値が評価されて出演ギャラが上がったのと同様に、好業績が評価されて企業価値が上がったのです。

好業績が明らかになった後は株価が上がるのは当然です。

「もっと安く買えたのに」「あのときはあんなに安かったのに」などと、あまり過去を振り返らず、あくまでその時点における情報において「投資する価値があるか」「今後の成長性はあるか」を考えながら投資していく習慣をつけるようにしたいものです。

長田 淳司

サラリーマン投資家

※本記事は『新NISAはほったらかしが9割』(双葉社)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

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