事業が行き詰る一番の要因は「計画」? 参考にしたい3つのステップ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年4月18日 17時35分
計画は“立てる”ものではなく“育てる”もの
新規事業であれ既存事業であれ必ず最初に「計画」を立てます。実は、この計画こそが事業の行き詰る一番の要因だと言ったら、皆さんはどう思いますか?
「計画を立てる」と、多くの人は構想が形になりそうだと安心します。そして計画通りに進めようとしがちです。しかし、事業は生き物のようなもので予測不可能な面もあります。日々、環境が変化しているこの時代、当初の計画通りに進む方がまれです。そのため私は計画を最後に立てるようにしています。正確に言うと、計画は“立てる”ものではなく“育てる”ものであると考えています。
「では、計画をする前に何をすればいいのか?」と疑問に思う読者もいるでしょう。順番としては「見立て」「仮説」があり、最後に「計画」がきます。この3つ全ての段階で「相談」が力を発揮します。順番に説明していきましょう。
まず「見立て」とは、未検証のアイデアや思い付きのことを指し、自分一人だけで考えている状態です。例えば、「◯◯をやってみたい」「こんな事業ができたらみんな喜ぶんじゃないか」というイメージです。
私自身、焼鳥居酒屋経営を始める前には「飲食店なら何となくできそう。全国展開しているようなチェーン店は難しそうだが、地元密着型の居酒屋経営なら素人の自分でもできるんじゃないか」「新しく店を出すのではなく、居抜きでやればカネもコネもない自分でも始められるんじゃないか」という見立てを持っていました。
あくまで自分の頭の中で考えているだけなので「本当にそうか?」を検証する必要があります。だからこそ、自分の思い込みに気付くための相談が必要なのです。「見立て」は相談によって「仮説」へと進化します。
「仮説」は、事業を推進する上で考えるべき重要項目である「1.目的(何のためにやるのか)」「2.顧客(誰のためにやるのか)」「3.商品・サービス設計(どんな商品・サービスを作るのか)」「4.マーケティング(顧客との関係をどう構築するか)」「5.制約(実現する上でどんな制約があるのか)」といった5つの要素について検証し、一次情報を得ている状態を指します。
つまり、見立ての段階から「こういうことをやってみたいけど、やったらこうだった」と言えるようにすることです。逆に、こうしたことが一つもいえないのが見立ての段階です。頭で妄想しているだけなので、リアリティーも説得力もなく、思い込みでしかないため精度が低くて形になりにくいのです。
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