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第4四半期のGDP成長率、前期比マイナス0.3%、2月の企業景況感はやや改善(ドイツ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年3月5日 0時35分

添付資料PDFファイル(100 KB)

ドイツ連邦統計局は2月23日、2023年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率(前期比、確定値、物価・季節・営業日調整済み)をマイナス0.3%と発表した。第2四半期(4~6月)、第3四半期(7~9月)と、2四半期連続でゼロ成長が続いた後のマイナス成長となった。

需要項目別の内訳をみると(添付資料表参照)、個人消費支出がサービス需要の伸びにより0.2%増、政府消費支出は0.3%増だった。一方、総固定資本形成は1.9%減で、同項目の減少が響いて成長の足かせとなった。うち建設投資は1.7%減で、3期連続の減少。機械設備投資は3.5%減と落ち込んだ。輸出入は、国外需要の低迷や、地政学的な緊張状態の継続、エネルギー価格高騰の影響を受け、輸出が1.6%減、輸入は1.7%減と、いずれも振るわなかった。

産業別でみると、サービス部門では、金融・保険サービスが0.8%増、ビジネス向けサービスが0.2%増と堅調だったが、商業・運輸・宿泊・飲食サービスが0.9%減、その他サービスが0.9%減、情報・通信と不動産がそれぞれ0.6%減と振るわなかった。鉱工業(建設業を除く)は0.2%減、うち製造業は1.4%減と大きく落ち込んだ。建設業の落ち込みが最も顕著で2.6%減だった。

連邦統計局のルート・ブラント長官は第4四半期について、「ドイツ経済は2023年をマイナス成長で終えた。第4四半期は、投資(総固定資本形成)の減少が景気に水を差した一方で、消費はわずかに拡大した」と総括した。また、2023年の年間での実質GDP成長率(速報値、物価調整済み)はマイナス0.3%だった。

直近では企業景況感はやや改善、消費者物価指数の上昇も緩和

ifo経済研究所が2月23日に発表した2月のドイツ企業景況感指数(2015年=100、注)は85.5と、前月比0.3ポイント増だった。今後6カ月の見通しを示す期待指数は84.1で、前月比0.6ポイント増と上昇。いずれも3カ月ぶりの回復となり、悲観的な見通しはわずかながら緩和している。

また、ドイツ連邦統計局は2月9日に1月の消費者物価指数(CPI、確報値)が前年同月比2.9%上昇したと発表した。カテゴリー別にみると、エネルギーは前年同月比2.8%下落、食品は3.8%上昇。エネルギーと食品を除いたコアインフレ率は3.4%上昇と、全体のCPI上昇率を上回った。なお、12月のCPIは3.7%上昇、2月29日発表の2月のCPI(速報値)は 2.5%上昇、コアインフレ率は3.4%上昇だった。CPIの上昇幅は縮小に向かっている。

(注)景況感指数は、自社の事業に関して、現状を表す現状指数と今後6カ月の期待を表す期待指数を総合したもの。

(中村容子)

(ドイツ)

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