女心が裏目に出る? パートナーを“非イクメン”に育ててしまうNG行動4パターン

恋学 / 2014年5月29日 22時0分

日本人男性の平均年収は503万8000円(平成23年、国税庁調査)と、10年前に比べて約50万円も低下。こうした背景も手伝って、夫婦共働きで家計を支えたいと考える層は男女共に増加傾向にある。いまや独身女性たちにとっては、家事・育児をシェアできる“イクメン”との結婚は最も理想的な形の一つ。交際中のパートナーにイクメンの適性はあるのかついつい値踏みしてしまう女性も少なくないのでは?
塚越 学さん

塚越 学さん

株式会社 東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランスコンサルタント/NPO法人ファザーリング・ジャパン理事/男性の育休促進事業「さんきゅーパパプロジェクト」リーダー
ワークライフバランスに悩むパパ、ママやプレ・パパ、ママに向けて実体験とニーズに合ったセミナーや勉強会の企画・運営を行う。2歳と4歳の2児の父親で2度の育児休暇取得。現在は妻と家事・育児を完全に半々ずつシェアするイクメン

 

ところが、NPO法人ファザーリングジャパン理事を務める、ダイバーシティ&ワークライフバランスコンサルタントの塚越学さんによると、「パートナーと良い関係を保ちたい」、「女子力の高いところを見せたい」という女心が、男性を“非イクメン”化してしまう行動に走らせることがあるのだとか。
将来はパートナーにも立派なイクメンに育ってもらって、ワーキングマザーデビューしたいと計画中の女性たち。良かれと思ってついついこんなNG行動を取っていないか、改めてチェックを!

NG行動その1 家事上手アピール

パートナーに料理ができて、家庭的だという印象を与えたいと思っている女性は多い。男性側も家事全般をうまくこなす人を結婚相手に選びたいという人が多数派だろう。
だからといって何でも上手にできると思わせ過ぎるのは要注意。男性側が無意識に「家事・育児は彼女がするもの」と刷り込まれてしまう危険大だ。子どもができて、いざ「彼にもやってもらいたい」と思っても時すでに遅し。一度刷り込まれた価値観を覆すのはかなり難しい。
そんなハンデを自ら背負わないためにも、交際中の言動には細心の注意を。例えば、一緒に自宅で食事をしようとなったシチュエーションでも、あえて「今日はどっちがご飯を作る?」と自然に“対等”の土俵に乗せるような誘い文句を投げ掛ける方がいいと塚越さんは話す。
「どちらかというと女性の方が考えが古風なのかもしれませんね。パートナーにイクメンになってほしいと望みながら、実際には家事も育児も全部自分でやってしまう。家事・育児は“ヘルプ”ではなく“シェア”するもの。ヘルプの関係だとどちらかが主体でどちらかが補助、助けるという関係になってしまうんです。シェアの関係を作るには、付き合っているころから、そのような関係を意識した行動や会話を心掛けておくべきです」

NG行動その2 夢の里帰り出産プラン

イクメン育成

里帰り出産をすれば、実家の母親に子どもの面倒を見てもらえるし、身の回りの世話もしてもらえる。さらに、子育てのアドバイスをもらえたり。新米ママにとってはとても心強い。何の迷いもなく、将来は里帰り出産をしようと計画している独身女性も少なくないだろう。
しかし、そこにも大きな落とし穴が。里帰り出産をすると、新生児を相手に慣れない世話で最も大変な思いをしている時期に、父親はその姿を見ることもなく、自身はほとんど育児に参加することもない。母親だけが1人で育児をスタートさせ、どんどん経験値を上げて育児の先輩となっていく。そして、2カ月後、父親の待つ家に戻るころには、母親っぷりが板に付いた妻としっかりタックを組んだ子どもという構図ができ上がっている。育児の素人である夫が手を出そうとすると、経験値を上げた妻がダメ出しをし、やる気をなくした夫が「育児は妻のもの」と思って、その後も育児から遠のいてしまうというパターンはよくある。
約6割の女性が里帰り出産をしているというデータがあるが(miku秋26号のWebアンケート、2011年9月11日~10月20日調査)、塚越さんは里帰り出産ではなく、夫婦で一緒に育児をスタートさせることができる“マイタウン出産”を薦める。分からないことを夫婦で「こうすればいいのかな」「なぜ泣き止まないんだろう」と試行錯誤しながらやっていく方が、どちらかが育児の“上司・部下”の関係になるよりもずっと良いと話す。

NG行動その3 交際中、2人だけの時間を大切にする

働く女性は仕事や趣味で忙しいだけに、デートの時間を確保できた時くらい、パートナーと2人だけで過ごしたいと思うのも当たり前。いろんなことを話し合うことでお互いの価値観が理解できるようになったりと、結婚を考えている2人なら必要不可欠な時間でもある。
けれど2人だけの関係性では、足りないことも。パートナーをイクメンに育てたいのなら、「将来は家事や育児もやってね」「イクメンっていいよね」と話をするだけではなく、「イクメン夫がいる家庭に遊びに行って、実際にキッチンに立っていたり、子どもと遊んでいる男性の姿を見せる」ことが効果的だと塚越さんは断言する。それも一度ではなく、何回かいろんな先輩イクメンに会うことで効果は倍増するそう。
「わたしもファザーリングジャパンでたくさんの先輩パパさんたちに会い、その方たちが育休を取ってすごく楽しそうにしている姿を目にして、育休取得を決めたんですよ。以前の会社で所属していた部署には育休を取った男性は過去に誰もいなかったけど、自分の周りにはたくさんロールモデルがいたので、自然な形でしたね」

NG行動その4 パートナーの性格・素質を尊重しすぎる

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「不器用だから向いていない」「そういうタイプじゃないからできない」――パートナーが苦手なことや嫌がることを、無理矢理やらせるのは気が引けるもの。最悪関係が壊れてしまうことも。
とはいえ、イクメンを育てたいのなら、そうも言ってはいられない。家事も育児も縁遠かった男性に、自発的に参加してもらうところまで引き上げていきたいところ。それには、まず女性自身が「男性には子どもが生まれたからといっていきなり “パパスイッチ”は入らない」ということを肝に銘じておくべき。女性は出産までに体が大きく変化し、病院に通い、産休を取得したりと、劇的な環境の移り変わりを体験する中で自然に“ママスイッチ”が入る。が、男性はそうした変化を体感する機会はなし!
夫の“パパスイッチ”が入るかどうかは女性の行動次第ともいえる。今では家事・育児を妻と完全に半分ずつシェアしているという塚越さんも、結婚当初から家事に積極的だったわけではないという。
「長男が生まれ、妻が病院から家に戻ってきてから、それまで妻がやっていた食器やキッチンの片付けができなくなったんです。そのままにしておいたら、これ誰が片付けるんだろう、誰もやる人がいない……あっオレか…みたいな感じになったんですよね(笑)」
塚越さんの妻は「片付けて」と直接的に口に出すことはなかったが、産後に無理をして食器の片付けをすることはなかった。「家事も育児も初めからできる人なんていない。訓練を重ねれば誰でもできるようになる」と塚越さんは言い切る。たとえ塚越さんのように妻のニーズをすぐにキャッチできる、優秀なイクメン予備軍でなくても、女性は「パートナーは家事や育児に不向き」とすぐにあきらめず、「わたしはこれをやるから、あなたはこれをやって!」と男性側に家事・育児に関わるチャンスを何度も投げ掛けていく姿勢を忘れてはならない。
パートナーをイクメンに育てるための準備は、結婚前からスタートできる。お互いの関係性が確立されていないうちに下地を作り、いざ出産後は徹底的にパートナーを巻き込んでいく。女性側のそんなちょっとした心構えがパートナーをすんなりイクメンへ導いていく大きな一歩となるのだ。
NPO法人ファザーリングジャパン

 

「よい父親」ではなく「笑っている父親」を増やしたいと、父親支援事業を個人・社会に積極的に働きかけているNPO法人。父親支援のための各種セミナーや父親向け検定試験(子育てパパ力検定)の実施している http://www.fathering.jp/

取材・文/岩河内弘美(編集部) 撮影/青木 郁 イラスト/村野千草(有限会社中野商店)

 

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