ホンダの「コスパ最強SUV」が魅力的! 新型「WR-V」何がスゴい? 209万円からのインド製SUVの実力は?
くるまのニュース / 2024年4月8日 15時10分
ホンダが新たに発売した新型「WR-V」はどのようなモデルなのでしょうか。実際に試乗して体感してみました。
■まるで「ユニクロ」のような「良品廉価」が魅力
ホンダが小型SUVの新型「WR-V」を2024年3月に発売した。このクルマは生い立ちが少しばかり複雑で、開発のベースはデザインを含めてタイに立地するホンダがおこない、インド市場をメインターゲットとしているためインド工場で生産されます。
ホンダにとって初となる「日本で販売するインド工場製の乗用車」と考えていいでしょう。
また、日本仕様のホンダ車といえば、軽自動車や「フリード」「ステップワゴン」など日本専用車か欧米市場向けを販売しているが、新型WR-Vの場合、新興国向けのモデルとなる。
そんな新型WR-Vの考え方としては「良品廉価」。優れたコストパフォーマンスを持ち、世界規模で人気を得ている「ユニクロ」のような商品をイメージしてもらえれば間違いない。
実際、新型WR-Vのスターティングプライスは、ADASに代表される安全装備だけでなくLEDヘッドライトやオートエアコン、パドルシフトなど全て標準して209万8800円。最近の自動車の価格を考えたらお買い得感が高い。
しかもファーストカーとして使ったって十分なサイズ&使い勝手を持つ。1.5リッターエンジンながら、全長4325mm×全幅1790mmと押し出しの効いた3ナンバーボディを持ち、キャビンスペースもなかなか広い。荷室には家族4人+海外旅行用の荷物くらい簡単に積めてしまう。
タイ人によるデザインも現行ホンダ車の中ではダントツに魅力的だし、完成度さえ納得できれば素晴らしいクルマだと思う。
■とにかく運転しやすい! 願わくばMTの導入を…
ということで試乗と行きましょう。
エンジン始動はスマートキーによるプッシュボタン。Dレンジをセレクトして走り出すと、必要にして十分のパワー感だったりして、おそらくCVTのギア比を低めにしているのだと思う。
118馬力の1.5リッターエンジンながら、東京都内の交通の流れに余裕で乗って走れます。首都高も走ってみたが、必要にして十分の動力性能を持つ。
意外だったのは「運転のしやすさ」。フロントウインドウ越しに角ばったボンネットの左右と先端が見える。
これはクロカン4WDなどに好んで使われる手法で、クルマの大きさ感や、ハンドル操作した時の挙動がよくわかります。
ホンダ新型「WR-V」
車庫入れや狭い道でクルマをコントロールするのに役立つので、運転技量の上達途上のドライバーや、運転を苦手とする人ほど「いいね!」と感じるようだ。
視界に限らずハンドル切った時のレスポンスや、アクセル開けた時の加速感、ブレーキ踏んだ時のタッチやコントロール性など全般的に初級ドライバーでも運転しやすい素直な動きを見せる。
「インド工場のクルマの仕上がりやいかに?」と半分疑いながら運転していたけれど、やがて「乗りやすいですね!」というポジティブな評価になっていく。
乗り心地も悪くない。最近のホンダ車は全般的に乗り心地がいいが、その中でもWR-Vは上位に入るほど。
高級な乗り味やNVH(騒音や振動)でこそないものの、むしろ質実剛健。「この価格帯のクルマはこういった乗り味がいいかもしれない」とまで思わせる。まさしくユニクロの衣類です。
初めて新車を買う人なら新型WR-Vに乗って不満を感じることなど無いと思う。
ではベテランドライバーだとどうか。いくつか挙げておく。例えばアダプティブクルコンは電動パーキングを採用していないため、停止制御は行わない。渋滞時は車速25km/hを下回ると自動的にブレーキがリリースされてしまう。
また、シートベルトアンカーの高さが固定されている。運転席はシートの上下リフターで調整可能ながら、助手席は小柄/大柄な人だとショルダーベルトが気になるかもしれない。
新型WR-Vへのリクエストとしては、マニュアルミッションをラインナップして欲しい。インド向けには当然の如くマニュアルミッションが用意されているから、それを日本で販売すればいい。
若いユーザーや高齢者には、運転が楽しくて、かつアクセルとブレーキの踏み間違いをしないマニュアルミッションのニーズあるだろう。
燃費は平均車速20km/h程度の東京都内で10km/Lを少し超える程度。平均車速30km/h程度の道路状況だと12~13km/L。交通渋滞の無い流れの良い道なら15km/Lくらい走ると思う。
売れ筋の中間グレード「Z」とベースグレードの装備差はアルミホイールと革巻きハンドルくらいのもの。私ならベースグレードを選び、好みのホイールと大きめの液晶モニターなど後付けします。満足度、相当高いと思う。
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