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認知症とともに生きる当事者の思いは「ちょっとした一歩が大きな輪に」 京都・宇治でフォーラム

京都新聞 / 2024年3月27日 12時47分

認知症の共生社会を考えるフォーラムに登壇した3人の当事者たち(宇治市宇治・市生涯学習センター)

 認知症とともに生きる社会の実現に向けたフォーラムがこのほど、京都府宇治市宇治の市生涯学習センターであった。1月施行の認知症基本法を紹介する講演や、仲間と地域で自分らしく生きる当事者たちのトークがあり、人とのつながりの大切さを確認した。

 「認知症の人と家族の会」(京都市上京区)の鎌田松代・代表理事は基調講演で、同法を「当事者や家族が、自分らしく生きるための社会のありようを示している」と説明。条文に「社会のあらゆる分野における活動に参画する機会の確保」とあることを法律の柱と述べた。

 続いて、京都認知症総合センター(宇治市)の「作業工房ほうおう」で活動する、当事者3人が登壇した。

 河田正裕さん(61)は診断直後を「人と接することがしんどくなった」と語り、支え合えるつながりの大切さを語った。吉田哲久さん(64)は工房で認知症の人が楽しそうに活動する姿を見て「自分も『なんとかなるな』と穏やかな気持ちになれた」と振り返った。

 藤田佳児さん(64)は「ものづくりがしたい」との思いで、工房を立ち上げたとし「ちょっとした1歩、2歩が大きな輪になった。いろいろな人の力があってのことで、その流れを絶やさず今後も活動したい」と話した。

 司会の平尾和之京都文教大学教授は「場の力、出会いの力で病識観が変わり、認知症とともに生きる人生が再構築される」と指摘。本人や家族に寄り添う「リンクワーカー」の充実も大切と語った。

 宇治市と市福祉サービス公社などが催し、約130人が参加した。

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