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相手の信用度を一瞬で測れる"4つのポイント"

プレジデントオンライン / 2019年9月30日 15時15分

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/twinsterphoto

騙されてしまう人には共通点がある。「いい人」をすぐに信頼してしまうのだ。ビジネス書評家の土井英司氏は、「いい人かどうか、という曖昧な基準で人を判断してはいけない。ずっといい人であり続ける人はいないからだ。もっと確実に信頼できる人を見分ける方法はある」という――。

※本稿は、土井英司『「人生の勝率」の高め方 成功を約束する「選択」のレッスン』(KADOKAWA)の第3章「キーパーソンを味方につける」を再編集したものです。

■「ずっといい人はいない」と心得よ

選択における一番のリスクって、何だと思いますか?

それは「人に騙されること」です。

騙されるというのは、多くの人にとって一番辛いことなので、騙されないように「人を見抜く目」を養わないといけません。

今の若い人たちは、相手が「いい人か、どうか」を気にしますよね。能力が高いことといい人ということは必ずしもイコールではありません。またその人が「いい人かどうか」は、環境や状況に依存します。

不変の「いい人」は存在しません。たとえば、「いい人」だった人でも、借金を重ねてお金に追われる生活をはじめたとたん、人が変わっていい人ではなくなってしまうかもしれない。

なんとかしてお金を手に入れようと、人を騙したり、逃げたりすることがあるかもしれません。

またいい人だと思って結婚したら、結婚後に「ダメ亭主」「ダメ主婦」になるかもしれませんし、夫婦生活を破綻させるようなことをしてしまうかもしれません。

ようするに、「ずっといい人はいない」のです。

だから、人を選ぶときに、「いい人か、悪い人か」といった曖昧な基準ではダメだということです。

■相手が敵か味方かを見分ける4つのポイント

ずっといい人もいないし、ずっといい不動産もないし、ずっといい株もない。

私なら「いい人か、悪い人か」よりも「借金があるか、ないか」「本業でどれくらい成果を上げているか」の基準を大切にします。

上辺のいい人ではなく、実際の能力を見るのです。その人の本質を見なければ、騙されるということです。

それでは、自分の目の前にいる人が、味方か敵かを見極めるための4つのポイントを紹介しましょう。

1つ目は、「この人は、私に貢献してくれる能力を持っているかどうか」。
2つ目は、「この人は、私に協力してくれる理由を持っているかどうか」。
3つ目は、「この人は、誠意のある人かどうか」。
4つ目は、「この人は、私のために本気を出してくれるかどうか」。

1つ目は、誤解がないように言いますが、貢献してくれる能力がないからといって、敵になるということではありません。自分が何かをやろうとした時に、実質的な戦力にはならないということです。

長い目で見て、共に歩んでいけば、今後、大きな力になってくれるかもしれません。

■なぜ協力してくれるのか不明な人はスパイの可能性も

2つ目は、協力してくれる理由、すなわち、その人にとってのメリットはあるか、どうかということです。ビジネスにおいてのメリットは、お金であったり、また信頼関係の構築であったり、将来の地位であったり、様々ですが、その理由がなければ、味方にはならないでしょう。

選挙運動でよくあるのですが、自分への支援者を装って、ライバルの候補者からスパイを送って来ることがあります。

その人を見誤り、迂闊に味方にしてしまうと、後から大きな被害を受けることがあるのです。

その人がなぜ協力してくれるのかという理由を確かめてみましょう。

3つ目は、非常に重要です。誠意のない人間を味方につけると大変です。

誠意とは、打算的な考えがなく、真心を込めて相手に尽くすことをいいますが、嘘ばかりつき、肝心な時に逃げてしまうような人は、味方ではありません。

ビジネス上だけではなく、日常生活においても誠意のない人とは、付き合わない方が良いでしょう。

■相手の報酬システムを知れば自ずとわかる

4つ目の「私のために本気を出してくれるかどうか」は、報酬システムを考えるとわかることがあります。

土井英司『「人生の勝率」の高め方 成功を約束する「選択」のレッスン』(KADOKAWA)

私がはじめて不動産を買ったとき、不動産業者の担当者に聞いてみたことがあります。

「不動産屋さんの報酬体系は、どうなっていますか?」と。

すると不動産業界の報酬体系は、「売買価格の3%プラス6万円」という返答。

それは、例えていうと不動産価格を現在の価格から200万円下げて物件を売ったとしても、不動産業者が手にする手数料は6万円の差だということです。

だから、不動産業者の本音では「200万円ぐらい、さっさと値引いて売ってくれよ」と思っていると推察できます。

商売において一番大変なのは、買い手を見つけることです。不動産業者の立場になればわかると思いますが、「買い手は今、目の前にいる。もし問題が金額だけならば、さっさと売ってしまいたい」と思うことでしょう。

仮に物件が3200万円であれば、200万円下げて売れたら、3000万円×3%+6万円で96万円の仲介手数料が入ってくる。際どい交渉を続けたって、プラス6万円の違いでしかないわけです。

もしここで売り手がうだうだ言って買い手を失ったら、また6万円のために広告を出して人を集めて、やり直さなければなりません。

一軒売れば何十万、何百万という商売をしている人が、わずか6万円のために苦労するなんて、耐えられないに決まっています。

だから、不動産業者は「買うときはあなたの味方。売るときはあなたの敵」なのです。

売るときは不動産業者の言うことを聞いてはいけません。

不動産は、買い手がひとりいれば成り立つビジネスだから、そのひとりを見つけられるなら、不動産業者の言いなりにならなくてすみます。

このように、相手の報酬システムを知るというのは、味方か敵かを見極めるために重要なことなのです。

■あなたにとって「いい人」とはどんな人か

そのほかにも、失敗をした時に他人のせいにする人は、味方にはできないでしょう。

上司や力の強いものにすぐなびき、急にハシゴ外しをしてくることも珍しくありません。このような人と仕事をしていたのでは、自分のパフォーマンスも落ちます。

逆にいい人とは、自分のために貢献してくれる能力を持ち、協力してくれる理由も明確で、誠意があり、本気で自分のために力を発揮してくれる人です。

このような人が周りにいれば、力強いでしょう。

自分自身も、人に貢献してもらえるほどの人間になるため、日々切磋琢磨することが大切です。

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土井 英司(どい・えいじ)
ビジネス書評家
エリエスブック・コンサルティング代表。書評メールマガジン『ビジネスブックマラソン』編集長。1974年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。日経BP社を経て、2000年にAmazon.co.jpの立ち上げに参画。2004年にエリエスブック・コンサルティングを設立。近藤麻理恵『人生がときめく片づけの魔法』(河出書房新社)など、数多くの著者プロデュースを手掛ける。著書に10万部超の『「伝説の社員」になれ!』(草思社)などがある。

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(ビジネス書評家 土井 英司)

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