価値観が日々、変動する時代だが、こんな時だからこそずっと古い神々に想いを馳せてみるのも悪くない。國學院大學教授で神話学者の平藤喜久子が著した『神話の歩き方』(集英社)はそのための格好の手引き書となるだろう。
著者自身が旅して撮影した美しい写真をふんだんに載せ、神話の基礎知識から、舞台とされている地の味わい方まで、知っているようで知らない日本神話の楽しみ方を教えてくれる。
歌手の相川七瀬もこの本の愛読者の1人だ。なにしろ彼女は現在、3児の母であると同時に國學院大學神道文化学部の3年生。平藤教授の教え子なのだ。