『不適切にもほどがある!』コア視聴率で1位。“急増するタイムリープ作品”が若い世代に歓迎されるワケ
日刊SPA! / 2024年3月15日 15時52分
番組公式HPより
◆2024年冬ドラマの最注目作“ふてほど”
TBS『不適切にもほどがある!』(金曜午後10時)が冬ドラマの話題をさらっている。物語の舞台は約半分が1986(昭和61)年だが、あの時代を知らない若い世代ほどよく観ている。
4年前からテレビ界の標準指標である個人視聴率を見てみると、4歳児から高齢者までの全体値は冬ドラマ17本の中で3位。①TBS『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』第9回までの平均値6.61%、②日本テレビ『となりのナースエイド』同4.53%③『不適切にもほどがある!』第7回までの平均値4.37%――という順番である。
だが、調査対象から50代以上を外したコア視聴率(13~49歳の個人視聴率)に目を移すと、順位が入れ替わる。①『不適切にもほどがある!』第7回までの平均値3.51%②『さよならマエストロ』第9回までの平均値3.28%③『となりのナースエイド』同2.80%(ビデオリサーチ調べを基に算出、関東地区、3月10日時点)。
昭和期と縁遠い10代にもよく観られている。3月第1週(4~10日)のT層(13~19歳の個人視聴率)は2.6%で、日本テレビ『新空港占拠』の3.6%に次ぐ2位だった。SNS上などにある「若者は観ていない」との声は多数派の意見と合っていない。
◆“その時代を知ってる層”だけが観客ではない
決して不思議な話ではない。作風を考えても分かる。コミカル、シリアス、ミュージカル(歌)が渾然一体となり、まるで昭和期の若い世代を魅了したTBS『ムー一族』(1978年)のよう。いつの時代も若い世代は明るくて笑えるドラマに飛びつく。今、ここまで賑やかなドラマはほかにない。
「昭和期を知らないと分からないギャグがあり、だから若い世代はついていけない」といった声もあるが、それも取り越し苦労だろう。確かに第1回に登場した「AXIAのクロームテープ、メタルテープ」や第2回での「クラリオンガール」は若い世代には分からない。しかし、1970年代の子供文化が次々と登場するフジテレビのアニメ『ちびまる子ちゃん』も主な視聴者は子供たちなのである。
「その時代が分からない人は観ない」という考え方は成り立たないのだ。ほかのタイムリープ作品もそう。女子高生が太平洋戦争末期にタイムリープし、出撃を間近にした特攻隊員と恋に落ちる映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(2023年)も主な観客は戦争を全く知らぬ若い世代だった。戦前派、戦中派ではない。
この記事に関連するニュース
-
最注目若手女優・河合優実、キャリアを通じて見せてきた“冷静なキャラ分析”と“圧巻の演技”
エンタメNEXT / 2024年4月19日 11時30分
-
SNSで話題になった「不適切にもほどがある!」配信スピンオフで〝続編〟を模索の動き
東スポWEB / 2024年4月16日 5時22分
-
“ふてほどロス”がとまらない! 業界視聴率ダントツで高まる続編への期待
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月4日 9時26分
-
2024年「冬ドラマBEST5」最終回まで観て選定。4位『さよならマエストロ』、『厨房のアリス』は3位
日刊SPA! / 2024年4月1日 15時50分
-
『不適切にもほどがある!』最終回 最後のテロップにネット騒然「やられた」「粋だー!」(ネタバレあり)
クランクイン! / 2024年3月30日 1時0分
ランキング
-
1“羽生結弦の所作”を取り入れた「陰陽師0」 山﨑賢人主演でも"不入り"の深刻事情
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月28日 9時26分
-
2木村拓哉「Believe」初回好発進は“ご祝儀”?堺雅人や長谷川博己はやっぱり役者として格が違う(桧山珠美)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月28日 9時26分
-
3「季節感なし」「ムレそう」工藤静香の“個性派”私服にツッコミ殺到、貫く独自路線と世間とのズレ
週刊女性PRIME / 2024年4月28日 7時30分
-
4大島美幸 鈴木おさむ氏との“交際0日婚” 求婚されるも衝撃の事実 最初「大っ嫌い」も決意した理由とは
スポニチアネックス / 2024年4月28日 15時15分
-
5吉高由里子、魅惑的なシーンが多い『光る君へ』も気合十分 クランクアップ後に結婚か、その後“長いお休み”へ
NEWSポストセブン / 2024年4月28日 7時15分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください