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「生ゴミ屋敷」に住む女性、片付け後に泣いた理由 誰でもゴミ屋敷になってしまう可能性がある

東洋経済オンライン / 2024年3月2日 11時50分

依頼者の女性が住むマンション(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

女性Aさんが一人で暮らしているマンションのキッチンには、何かが燃えた跡のような大きな黒い塊がある。聞くと数カ月前にボヤを起こしてしまい、散乱していたスポンジやゴミが焦げて固まってしまったのだという。

本連載では、さまざまな事情を抱え「ゴミ屋敷」となってしまった家に暮らす人たちの“孤独”と、片付けの先に見いだした“希望”に焦点をあてる。

YouTube「イーブイ片付けチャンネル」で多くの事例を配信するゴミ屋敷・不用品回収の専門業者「イーブイ」(大阪府)が、ゴミ屋敷となってしまったAさんの部屋を片付ける。なぜ、その「黒い塊」すら、捨てられなくなってしまったのだろうか。

動画:「以前もゴミ屋敷に。」1人暮らし女性のゴミ出し事情

大火災にならなかったのが不思議なくらい

ゴミ屋敷・不用品回収の専門業者「イーブイ」の社長である二見文直氏によれば、部屋の中でゴキブリなどの虫が湧いている物件はドアを開けなくてもわかるという。その部屋があるフロアに来ただけで、生ゴミが腐った臭いを感じるのだ。

【写真を全部見る】ゴミ屋敷の片付け前と片付けた後

Aさんが住む部屋もまた、生ゴミが中心に放置されたゴミ屋敷だった。リビングと洋室には弁当、持ち帰り用の牛丼、カップ麺、パックご飯などの空容器に、お菓子、冷凍食品などの空の袋といった生活ゴミが散乱している。袋にまとめられているゴミもあるが、剥き出しのまま散らばっているゴミもある。

ベッドの上だけは人が寝られるだけのスペースが確保されているが、ゴミ袋のほかにも段ボールやペットボトルもたまっていて床が見えない状態だ。枕元にはティッシュだけがこんもりと山になっている場所がある。室内で飼っているという犬の糞も無数に転がり、床に積み上がっているゴミの中をよく見ると、犬の尿で黄色くなった使用済みのペットシーツが埋もれていた。

キッチンにはレトルトのハンバーグなど、まだ液体が入ったままの空の袋が放置されている。コンロの上にはボヤで溶けた食器用洗剤のボトルが置かれたままだった。これだけのゴミがあってボヤで済んだのは、不幸中の幸いと言っていいだろう。

誰でもゴミ屋敷になってしまう可能性がある

「引っ越してからは数年、きれいにやっていたんですけど、1年くらい前からゴミがたまり出しました」(Aさん)

足腰が悪いというAさん。ベッドの上に腰をかけながら、ゴミ屋敷になってしまった経緯を話してくれた。一般的な集合住宅と同じようにAさんの住むマンションにも共用のゴミ捨て場があったが、マナーの悪い住人が多くいたせいで閉鎖されてしまった。すぐに別の場所にゴミ捨て場が設けられたが、かなり不便になってしまったという。

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