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子どもを幸せにする非認知能力「創造性」の育み方 「目に見えない世界」に心を遊ばせよう

東洋経済オンライン / 2024年3月28日 17時0分

アートを用いて非認知能力を伸ばす方法をご紹介します(写真:Fast&SlowPIXTA)

「思考力・表現力・判断力・創造力」といったAIに真似のできない力を持つ子が優秀とされつつあるなか、家庭では子どもをどうサポートしていけばよいのでしょうか。話を聞いたのは、自身の国語教室から一流難関校への合格者を毎年輩出している久松由理氏。近著『10歳からの考える力を伸ばす 名画で学ぶ作文ドリル』でも取り上げた、アートを用いて非認知能力を伸ばす方法をご紹介します。

授業で育てることも難しいとされる「非認知能力」

「非認知能力」、最近よく見聞きする話題の教育ワードですよね。この能力は、想像力、創造力、協働力、コミュニケーション能力、客観的思考力、学ぶ意欲、人間性などなど、従来の日本のテストでは点数をつけることができず、授業で育てることも難しいとされる能力です。

「非認知能力」が世界的に注目され始めたきっかけは、2000年にノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・ヘックマンさんが行った「ペリー就学前プロジェクト」という調査でした。この調査で、大人になってからの幸福や経済的安定には、「認知能力(IQ)」の優劣よりも、幼少期に「非認知能力」を身につけているかどうかが大きく影響することが明らかになったのです。

日本でも近年、「総合型選抜入試」など非認知能力を含めて総合的に人物を評価する新しいスタイルの大学入試枠が急増し、重要視されるようになりました。その非認知能力の中でも、AI時代に特に重要とされ、関心が高まっているのが「創造力」です。

「創造力」とは、なんらかの価値あるものを新しく生み出す力のこと。今のところ、AI(人工知能)はデータのないところからなにかを生み出すことができないので、無から有を生み出せる人間ならではの「創造力」が、これからの時代を埋もれずに生き抜くために必須の力だと言われ始めたのです。では、この「創造力」、いったいどうやって育てればいいのでしょうか?

創造力を駆使して挑む「物語創作」

私の教室では、入室初年度のお子さんに、国語を学ぶための基礎的な<語彙>と<ものの見方>をインプットする入門クラスがあるのですが、そのクラスの卒業課題が、まさに創造力を駆使して挑む「物語創作」なのです。

絵日記すら一人で書けないというお子さんでも、しっかりと国語の基礎を学び、毎日読書をしてもらって、物語の構造を指導いたしますと、個人差はありますが大抵1年くらいで、親御さんたちも驚くほどの素晴らしい物語が書けるようになります。

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